ベルト・バックル修理 革漉き・裁断 伊東金属製作所

革ベルトやバックルの修理、革漉き、革の型抜きその他、幅広く紹介して行きます。

セリーヌ ベルト バックル修理

2018-08-20 08:19:19 | ベルト(他ブランド)

セリーヌのバックル修理依頼が来ました。
バックルのギボシが折れてしまっています。


ベルト正面はこのようなベルトです。
このデザインはセリーヌですね。


バックルが壊れた原因はこれです。
ベルトが長いためご自分で穴を開けたようです。
ピッチも若干ずれていますが、なにより穴の形状が不完全です。
ギボシを穴に挿入するベルト(トップバックルと言います)の場合は、穴が不完全ですと、このようにベルトを外す際に負担がかかって折れてしまいます。


まずは原因を取り除く作業です。
穴の位置がずれてるのは修正できないので、開いている穴の形を整えます。


穴を開けた際の切断面がコーティングされていましたので、同じように処理しました。


続いてバックル修理です。
無事にネジを埋め込むことが出来ました。
細いのでかなり慎重な作業が要求されました。
ギリギリまで深く入れてあります。


ギボシを作って取り付けます。


作業後の確認でベルトを通そうとしたら違和感がありました。
厚さが合っていないので、通しにくいのです。
通らなくは無いのですが、通しにくいです。


ベルトをよく観察してみると、これって革のようで革ではない(正確には革ですが)ですね。
再生レザーというか、スプリットレザーなどと格好よい言い方する業者もいますが、要するに革の表面はすでに他の製品に使った後の廃材です。
豆腐で言うおからですね。
弊社は革漉き加工もしていますので、弊社でも大量に出ます。
それをもう一度塗装して革のように見せているものです。
良く見ると表面が床面(革の裏面)です。
確かにこれも革といえば革ですが、それは豆腐とおからがどちらも大豆製品なのと同じで、革では有りますが、通常は廃棄する部材です。
床を使うと耐久性が格段に落ちますから、長くは使えないと思います。

なるほど、ご自分でベルトを購入して交換、長いので穴あけしたのが壊れた原因でしたか。
そのため、厚さも合っていないのですね。
セリーヌがこのようなベルトを作るはずがありません。

でも良かったです。
ギボシなら修理できましたが、ベルトを取り付けるギザギザの部分、ここを壊してしまうと修理できない状態になっていました。
ベルトが厚いですから、かなり無理して取り付けたと思います。
無事で良かったです。

この週末も、その肝心なギザギザの部分が折れてしまって修理できませんか?
と、2件お問い合わせいただきましたが、どちらも直せないのでお断りました。

ベルト交換は幅よりも厚さが重要ですのでご注意ください。


お客様からお礼のメールをいただきました。

「思っていたより丈夫に綺麗な修理をして頂き有難うございます。
また、ベルトの穴も全部綺麗に整えてもらい
修理依頼して良かったです。
また、何か有りましたらよろしくお願い
致します。」

喜んでいただけて良かったです。

修理受付は、メールかLINEで、画像送付の上、お申込みいただくようお願いしています。
お電話でのお問い合わせも受けておりますが、お電話のみでは状態が確認できませんので、お見積りはできません。
お電話いただく場合でも、まず画像をお送りいただいてからのお問い合わせであればスムースにお見積もり出来ます。


大体の価格感を知りたい場合は、弊社ホームページをご覧になってみてください。
こちらは価格を記載しています。
ブログだと年数経って価格改定した際に更新しきれないので、ブログには記載しないようにしました。

持込いただく場合、留守にするときもございます。
必ず事前にご予約ください。

土日はお休みですが、LINEの場合、時間があれば可能な限り返信してます。
私もお休みなので、即答は勘弁してください。
PCのメールは土日のチェックはほぼ行いません。
よろしくお願いします。



伊東金属製作所
03-3886-6271
info@itokinzoku.co.jp
東京都足立区足立2-34-2
LINE ID:itokinzoku





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