映画制作をしていた大大大先輩のおじいさんに、
今まで観た映画でどの作品が<1番>印象に残ってますか?と聞いたら、
三國連太郎さんと高倉健さんが共演されている、
内田吐夢監督の<<飢餓海峡>>と言われました
内田吐夢監督の名前は知っているけれど、
作品はよく知らない・・・と伝えると、
ものすごく残念そうな顔のおじいさん
『宮本武蔵』『大菩薩峠』のような時代劇の大作から、
『森と湖のまつり』や『飢餓海峡』のような社会に何かを訴えたという作品まで、
お茶のおかわりが10杯目くらいになって、
おなかがチャポチャポして、うぇっとなるくらいまで、
説明してもらいました
1965年(昭和40年)に公開された<<飢餓海峡>>は、
映画会社が本編を無断でカットし、
ほとんどの上映館が短縮版で公開したことに、監督が抗議。
クレジットから名前をはずすように要求したとのことでした。
監督/内田吐夢
原作/水上勉
脚色/鈴木尚之
音楽/富田勲
<出演者>
樽見京一郎・犬飼多吉/三國連太郎
杉戸八重/左幸子
弓坂吉太郎刑事・元刑事/伴淳三郎
味村時雄刑事/高倉健
杉戸長左衛門/加藤嘉
本島進市/三井弘次
本島妙子/沢村貞子 ほか。
<ものがたり>
昭和22年9月20日台風10号の最中、
北海道岩内の質店で一家三人が惨殺され、その犯人が放火し姿を消した。
その直後、嵐の海で青函連絡船の惨事が起き、船客530名の命が奪われる。
死体収容にあたる函館警察の刑事弓坂は、
そこにあった引きとりてのない二つの死体に疑惑を感じた。
事件の3日前、朝日温泉に出かけた質屋の主人は、
同日網走を出所した強盗犯沼田八郎と木島忠吉、
札幌から来た犬飼多吉と名のる大男と同宿していたことがわかり、
質屋の主人が、自宅に78万円の金を保管していたこともわかる。
弓坂は、犬飼多吉の住所を調べ歩くが該当者は見あたらない。
だが弓坂は、漁師から、消防団と名乗った大きな男が、
連絡船からの死体をひきあげるため、船を借りていったという話を聞きだす。
弓坂は、犬飼が渡ったとみられる青森県下北半島に行き、
そこで船を焼いた痕跡を発見し、犬飼が上陸したことを確信する。
同じ頃、杉戸八重は貧しい家庭を支えるために芸者になっていた。
その八重と一夜を共にした犬飼は、八重に34,000円の金を渡し去って行く。
八重は感謝の気持ちで、自分が切った犬飼の爪を身につけて持っていた。
そんな時、八重の前に犬飼の件で弓坂が現われる。
八重は犬飼をかばって何も話さなかった。
そして、借金を返済すると東京へ発った。
写真鑑定の結果死体は沼田、木島であり、
二人は事件後逃亡中に、金の奪い合いから犬飼に殺害されたと推定される。
その犬飼を知るのは八重だけだった。が、終戦直後の混乱で女は発見出来なかった。
それから十年、八重は舞鶴で心中死体となって発見された。
しかしこれは偽装殺人とみなされた。
東舞鶴警察の味村刑事は、女の懐から、舞鶴の澱紛工場主樽見京一郎が、
刑余更生事業資金に3000万寄贈したという新聞の切り抜きを発見する。
八重の父に会った味村は、
10年前八重が弓坂の追求を受けたと聞き、北海道に飛ぶ。
樽見が犬飼であるという確証は、彼が刑余者更生に寄附したことから感じとれた。
弓坂と味村は舞鶴に帰ると、樽見を責めるが、しらをきった。
その樽見の<罪>は、八重が記念に残していた犬飼の<爪>と、
34,000円を包んだ岩内事件の古新聞から崩れていくのだった。
1965年のこの映画以外に、テレビや舞台などで、
何度も撮られ、演じられています。
1968年(テレビドラマ)
制作/NHK総合
脚本/石堂淑朗
<出演>
樽見京一郎/高橋幸治
杉戸八重/中村玉緒
弓坂刑事/宇野重吉 ほか。
1972年(舞台)
演出(文学座)/木村光一
<出演>
樽見京一郎/高橋悦史
杉戸八重/太地喜和子
弓坂刑事/金内喜久夫
北村和夫 ほか。
1978年(テレビドラマ)
制作/フジテレビ
監督/恩地日出夫/浦山桐郎
脚本/石堂淑朗/富田義朗
<出演>
樽見京一郎/山崎努
弓坂刑事/若山富三郎
杉戸八重/藤真利子村野武範
河原崎長一郎
岡田英次
森本レオ ほか。
1988年(テレビドラマ)
制作/フジテレビ
脚本/安倍徹郎
監督/富永卓二
<出演>
樽見京一郎/萩原健一
弓坂刑事/仲代達矢
杉戸八重/若村麻由美 ほか。
1990年(舞台)
<出演>
樽見京一郎/永島敏行
弓坂刑事/金内喜久夫
杉戸八重/石田えり ほか。
2006年(舞台)
演出/木村光一
<出演>
樽見京一郎/永島敏行
弓坂刑事/金内喜久夫
杉戸八重/島田歌穂 ほか。
今まで観た映画でどの作品が<1番>印象に残ってますか?と聞いたら、
三國連太郎さんと高倉健さんが共演されている、
内田吐夢監督の<<飢餓海峡>>と言われました
内田吐夢監督の名前は知っているけれど、
作品はよく知らない・・・と伝えると、
ものすごく残念そうな顔のおじいさん
『宮本武蔵』『大菩薩峠』のような時代劇の大作から、
『森と湖のまつり』や『飢餓海峡』のような社会に何かを訴えたという作品まで、
お茶のおかわりが10杯目くらいになって、
おなかがチャポチャポして、うぇっとなるくらいまで、
説明してもらいました
1965年(昭和40年)に公開された<<飢餓海峡>>は、
映画会社が本編を無断でカットし、
ほとんどの上映館が短縮版で公開したことに、監督が抗議。
クレジットから名前をはずすように要求したとのことでした。
監督/内田吐夢
原作/水上勉
脚色/鈴木尚之
音楽/富田勲
<出演者>
樽見京一郎・犬飼多吉/三國連太郎
杉戸八重/左幸子
弓坂吉太郎刑事・元刑事/伴淳三郎
味村時雄刑事/高倉健
杉戸長左衛門/加藤嘉
本島進市/三井弘次
本島妙子/沢村貞子 ほか。
<ものがたり>
昭和22年9月20日台風10号の最中、
北海道岩内の質店で一家三人が惨殺され、その犯人が放火し姿を消した。
その直後、嵐の海で青函連絡船の惨事が起き、船客530名の命が奪われる。
死体収容にあたる函館警察の刑事弓坂は、
そこにあった引きとりてのない二つの死体に疑惑を感じた。
事件の3日前、朝日温泉に出かけた質屋の主人は、
同日網走を出所した強盗犯沼田八郎と木島忠吉、
札幌から来た犬飼多吉と名のる大男と同宿していたことがわかり、
質屋の主人が、自宅に78万円の金を保管していたこともわかる。
弓坂は、犬飼多吉の住所を調べ歩くが該当者は見あたらない。
だが弓坂は、漁師から、消防団と名乗った大きな男が、
連絡船からの死体をひきあげるため、船を借りていったという話を聞きだす。
弓坂は、犬飼が渡ったとみられる青森県下北半島に行き、
そこで船を焼いた痕跡を発見し、犬飼が上陸したことを確信する。
同じ頃、杉戸八重は貧しい家庭を支えるために芸者になっていた。
その八重と一夜を共にした犬飼は、八重に34,000円の金を渡し去って行く。
八重は感謝の気持ちで、自分が切った犬飼の爪を身につけて持っていた。
そんな時、八重の前に犬飼の件で弓坂が現われる。
八重は犬飼をかばって何も話さなかった。
そして、借金を返済すると東京へ発った。
写真鑑定の結果死体は沼田、木島であり、
二人は事件後逃亡中に、金の奪い合いから犬飼に殺害されたと推定される。
その犬飼を知るのは八重だけだった。が、終戦直後の混乱で女は発見出来なかった。
それから十年、八重は舞鶴で心中死体となって発見された。
しかしこれは偽装殺人とみなされた。
東舞鶴警察の味村刑事は、女の懐から、舞鶴の澱紛工場主樽見京一郎が、
刑余更生事業資金に3000万寄贈したという新聞の切り抜きを発見する。
八重の父に会った味村は、
10年前八重が弓坂の追求を受けたと聞き、北海道に飛ぶ。
樽見が犬飼であるという確証は、彼が刑余者更生に寄附したことから感じとれた。
弓坂と味村は舞鶴に帰ると、樽見を責めるが、しらをきった。
その樽見の<罪>は、八重が記念に残していた犬飼の<爪>と、
34,000円を包んだ岩内事件の古新聞から崩れていくのだった。
1965年のこの映画以外に、テレビや舞台などで、
何度も撮られ、演じられています。
1968年(テレビドラマ)
制作/NHK総合
脚本/石堂淑朗
<出演>
樽見京一郎/高橋幸治
杉戸八重/中村玉緒
弓坂刑事/宇野重吉 ほか。
1972年(舞台)
演出(文学座)/木村光一
<出演>
樽見京一郎/高橋悦史
杉戸八重/太地喜和子
弓坂刑事/金内喜久夫
北村和夫 ほか。
1978年(テレビドラマ)
制作/フジテレビ
監督/恩地日出夫/浦山桐郎
脚本/石堂淑朗/富田義朗
<出演>
樽見京一郎/山崎努
弓坂刑事/若山富三郎
杉戸八重/藤真利子村野武範
河原崎長一郎
岡田英次
森本レオ ほか。
1988年(テレビドラマ)
制作/フジテレビ
脚本/安倍徹郎
監督/富永卓二
<出演>
樽見京一郎/萩原健一
弓坂刑事/仲代達矢
杉戸八重/若村麻由美 ほか。
1990年(舞台)
<出演>
樽見京一郎/永島敏行
弓坂刑事/金内喜久夫
杉戸八重/石田えり ほか。
2006年(舞台)
演出/木村光一
<出演>
樽見京一郎/永島敏行
弓坂刑事/金内喜久夫
杉戸八重/島田歌穂 ほか。
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