「日は花に暮てさびしや翌檜(あすならう)」 芭蕉
翌檜と書いて、「あすならう」、、、現代の「あすなろ」のことですね。(^。^)
これを読んで、文豪・井上靖氏の名作「あすなろ物語」を連想しました。(^-^)
物語中での有名な台詞、、、
「あすは檜になろう、あすは檜になろうと一生懸命考えている木よ。でも,永久に檜にはなれないんだって!、それであすなろうと言うのよ。」!(◎_◎;)
こんな辛辣な台詞も、、、
「貴方は翌檜でさえもないじゃありませんか。翌檜は、一生懸命に明日は檜になろうと思っているでしょう。貴方は何にもなろうとも思っていらっしゃらない。」m(__)m
さだまさしさんの作品にも、「明日檜」(あすなろ)という曲があります。(^_^)
♬誰の心も傷つけずに済む道があるとすれば、自分がもの言わぬ 石ころになること
それしか思いつかない。どんなものにも表と裏があると気付いた時、初めから駄目だと判ったはずれくじ引くのに慣れてしまってた。あすなろ、あすなろ、いつまでたっても、あすなろ、あすなろ、明日が見えない。♬
それしか思いつかない。どんなものにも表と裏があると気付いた時、初めから駄目だと判ったはずれくじ引くのに慣れてしまってた。あすなろ、あすなろ、いつまでたっても、あすなろ、あすなろ、明日が見えない。♬
そう言えば、「あすなろ白書」なる人気ドラマもありましたね。(^。^)
『あすなろ白書』は、柴門ふみによる日本の漫画。1993年にテレビドラマ化された。
出演者: 石田ひかり; 筒井道隆; 木村拓哉; 鈴木杏樹; 西島秀俊; 黒沢あすか; 杉山彩子; 加賀まりこ他
さて、芭蕉翁の名句に戻りましょう。( ; _ ; )/~~~
(句意)
「あすなろう」は翌檜のこと。明日は桧になろうと来る日も来る日も思いつづけて終に桧になれないというあの翌檜。こういう言い伝えは古く、すでに平安中期にも知られていたらしく、清少納言は、『枕草子』に「・・・・・なにの心ありてあすはひの木とつけけむ、あぢきなきかねごとなりや」と記している。
春の陽の下で爛漫と咲き誇り、人々に賞賛される桜。この季節世界は桜を中心に回る。かたやその華の影で薄暗く佇む翌檜。桜に浮かれている芭蕉の心に、ふとよぎった世捨て人たる自分に引き写した翌檜の悲しい想いではないか。
春の陽の下で爛漫と咲き誇り、人々に賞賛される桜。この季節世界は桜を中心に回る。かたやその華の影で薄暗く佇む翌檜。桜に浮かれている芭蕉の心に、ふとよぎった世捨て人たる自分に引き写した翌檜の悲しい想いではないか。
あすなローソク!🕯
「翌檜」、「あすなろう」、、、「明日は檜になろうと夢見ながら、やはり檜にはなれない」、、、哀しい運命ではありますが、考え方を変えれば、希望の持てる言葉かもしれません。(^。^)
それは、「明日は檜に」と夢見ることが出来る幸せです。(^-^)
長い人生、そうはうまく運ばない、、、そんな中で、一瞬でも「希望を持つ」ことが出来たら、自分自身の「夢が見つかった」としたら、それはそれで、至極幸せなことだと思うのです。(^_^)
では、馬関より返句献上申し上げます。( ^_^)/~~~
「あすなろと夢見る春の幸せや」 祖谷馬関