その頃にリリースされたアルバムが「夢供養」、、、すでにご紹介した「木根川橋」を含む名曲が並んだ傑作、名盤だと思います。(^-^)
すでに叙情派の旗手と呼ばれていましたが、このアルバムを聴いて、馬関的には「技巧派」と申し上げたい気持ちがありますね。(^_^)
文学的作品あり、コミカルソングあり、とバラエティ豊かなアルバムですが、歌詞の世界には、歴史文化に裏打ちされた深い教養と、それを歌曲として昇華させる「技巧」が感じ取れます。( ^_^)/~~~
なかでも、「まほろば」という曲は、奈良の春日大社、飛火野あたりを舞台にしており、単なる恋愛や失恋というよりも、もっと深遠な人の業、運命や悲哀を歌った名曲です。(^。^)
とりわけ、その教養や技巧が読み取れるのは、歌詞の展開に、芥川龍之介の「蜘蛛の糸」の構成を採り入れたり、サビの部分には、万葉集に題材を得た「黒髪に霜の降るまで」との表現を引用している点。(^-^)
また、「川の流れ」と「時の流れ」、或いは、「遠い明日しか見えない僕」と「足下の泥濘みを気に病む君」を対比して見せた上で、結びに「待てると言ったが、それは、まるで宛名の無い手紙」、「必ず嘘ではない、けれど必ず真実でもない」と締め括るなど、文学的妙技が冴え渡っています。( ; _ ; )/~~~
因みに、「まほろば」とは、「素晴らしい場所」「住みやすい場所」という意味の日本の古語。「まほらば」「まほらま」「まほら」ともいう。楽園。理想郷。漢字では、「真秀ろば」とも書くそうです。m(._.)m
「いにしへの歌の心に打たれたり
愛する人をまほろばと呼ぶ」
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「まほろば」
「夢供養」全曲
by 祖谷馬関