神泉苑は、京都市中京区にある東寺真言宗の寺院で、本尊は聖観音。
二条城の南に位置し、元は平安京大内裏に接して造営された禁苑(天皇のための庭園)であった、とされています。(^。^)
現地を訪ねると、ひっそりと静かな境内で、地元の方々も散策されたり、と、厳かというよりも、身近な鎮守の杜といった感じですね。
いつぞや、苑内の料亭「平八亭」で京懐石をいただいた想い出があります。(^-^)
古来、天皇や廷臣の宴遊の場となり、日照りの年にも涸れることのない神泉苑の池(法成就池)には竜神(善女竜王)が住むといわれ、天長元年(824年)に西寺の守敏と東寺の空海が祈雨の法を競い、天竺の無熱池から善女竜王を勧請し空海が勝利した、とのこと。(^-^)
貞観5年(863年)に都に疫病が流行した折には、神泉苑で御霊会が行われ、貞観11年(869年)には神泉苑の南端に66本(当時の国の数)の鉾を立てて祇園社(八坂神社)から神輿を出した、とあり、これが現在の祇園祭の元になったといわれています。(^_^)
慶長7年(1602年)、徳川家康が二条城を造営した際、神泉苑北側の敷地の大部分が城内に取り込まれて著しく規模が縮小、、、神泉苑の水源である「神泉」も城の外堀の水源の一つとして奪われたのでした。(≧∇≦)
年中行事としては、2月2日に星祭り、3日に節分祭が、5月2日 - 3日に「神泉苑祭」が行われ、5月1日から5月4日にかけて、「神泉苑狂言」(大念仏狂言)が催され、京都では、壬生寺、清凉寺、引接寺(千本閻魔堂)と並ぶ念仏狂言です。
7月24日の祇園祭の還幸祭では夕方に、中御座の御神輿が渡御し迎え太鼓が奉納され、年末12月31日夜には、住職による祈祷の後「歳徳神」の方違えが行われます。( ^_^)/~~~
平安京以来、都の盛衰を見守って来た神泉苑、、、朱雀大路や羅城門のあった頃、威風堂々とした大内裏は如何なる宮廷だったのでしょうか?( ; _ ; )/~~~
「朱雀路や羅城の門も今昔
神泉苑に差す月の色」
by 祖谷馬関