駄句甚だしい内容ですが、此処に、百句集「忘却之島」と題し、謹んで献上申し上げます。(^_^)
「歩き来て亦た歩き出す吾亦紅」 祖谷馬関
折から昨日、「更科紀行」を辿る旅を終え、明日から、いよいよ「奥の細道」の旅が始まります。( ^_^)/~~~
皆様には、引き続き、ご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。m(__)m
百句集「忘却之島」
-100-
・いつの日か互いも忘る秋寂し
・無花果の皮剥かず食ふ新しさ
・十五夜に世界のMother召されたり
・初恋や百花の春に唯一輪
・玉石の石に学ぶや美術展
・秋知らず昭和を辿る未来の子
・石庭を愛でし面影冬薔薇
・溢れ落つ亡き友の声雁の空
・苦瓜の芽生え晩夏の忘れ物
・朝靄の谷間に仄か蔓橋
-90-
・失恋の溜息乗せて鰯雲
・溢れ蚊の如くゆらゆら我が心
・果つるまで見えぬ父の背萩の月
・来し方や秋の陽の落つ淡路島
・蛇穴に入れと願ふコロナの子
・虫の音や哀愁誘ふ夜長月
・肌寒き夜風に夏の背中見ゆ
・彼の人を想ひて秋の花に問ふ
・夏を聴くアイスクリンの声遠し
・貝寄風や大陸遥か聖霊会
-80-
・灌仏も涅槃会も越え人の盆
・古酒場雛鳥集め春の宴
・苦瓜を橙に染め晩夏過ぐ
・雉鳴けり流れ哀しき壇ノ浦
・星砂にキーホルダーや夏土産
・酷暑とも別れ近付く法師蝉
・あすなろと夢見る春の幸せや
・花を見ず闇に蠢く春の虫
・盆休み空っぽの昼揖保乃糸
・送り火を酒に浮かべて献杯す
-70-
・終戦日茶髪イヤフォン黙祷す
・夕焼けの奥の奥なる浄土かな
・土足にて蹴上がる輩野分かな
・立ち呑み屋涼みに寄りて五つ半
・昼酒に生命を見たり夏休み
・愛猫と同行二人遍路みち
・夏の浜お疲れ生と乾杯す
・参道に蝉捕りの子や夏木立
・眩しさに目を細め見ゆ細き富士
・原爆忌平和を刻む甲子園
-60-
・瀬戸の夏帆に夕凪や因島
・酒肴冴え忝きや盆の月
・縁日や娘らの手に扇風機
・新盆や若き御霊に迎え鐘
・義仲寺や師の導きか催涙雨
・生まれ日や浮世の幸を刻む夏
・寒くとも麦酒暑くとも燗酒
・母の友産婆と識りて遠き夏
・夏の家埋もれし写真に落涙す
・君と居た天神さんの夜恋し
-50-
・祇園会や逃げ水に山鉾揺らぐ
・夕映えの索道や見ゆ野毛の夏
・おさがりの服懐かしき盂蘭盆会
・侵攻の画面を見遣る冷珈琲
・土用波鏡の嘘を攫い行け
・獲物狩り舌の先刺す鷹の爪
・蜩に去りゆく恋を重ねをり
・夕涼み昔の恋の冷めやらず
・道半ば人生の常戻り梅雨
・ひと夏の闇ゆく舟や波高し
-40-
・我が身より子に幸あれと流れ星
・海の日や吾も若き父だった夏
・月涼し我が前世を想ひやる
・短夜や雷神の夢醒めて雨
・草野球歓声止みて蝉の声
・夕立やふと浮かぶあの夏休み
・訃報交い天神祭の夏来たる
・月仰ぐ睫毛も濡れし十三夜
・七夕の晴れたる空の悦びや
・野ざらしの旅の終いやゆすら梅
-30-
・木曽をゆく恵那隧道を抜けて夏
・降りもせずまた晴れもせず戻り梅雨
・ソーダ水透き通る眼の美少年
・卯ノ花や何事無きを幸と呼ぶ
・夏来る彼の人何処伊豆の海
・炎天に日傘ゆるりと百日紅
・夏の湖投網の舟の影朧ろ
・地下鉄の彼の席見えず蒼き芥子
・疫失せよ桃の魔力や陰陽師
・大樟の風に聳える父の背や
-20-
・空梅雨や確(しか)と漬けよか梅ラッキョ
・水取りて火と木が付けば山火事や
・沙婆駄馬と武具馬具ダンス花万朶
・小男やトムジェリの春蚤夫婦
・大晦日酒持て渡る去年今年
・夏の海朝夕焼や胸に沁み
・夏の恋紅き柘榴の花のごと
・足るを知る小皿の妙味かすみ草
・あぢさゐや路傍の犬のみつめをり
・木枯しや転がる石の如くゆけ
-10-
・梅雨空や熱田の剣曇り無し
・御朱印も皐月の花や金福寺
・梅熟す円き背中や祖母の庭
・短夜も短日もあり長き人生(たび)
・初夏の風一列に吹く花壇哉
・都落ち五条の別れ秋の風
・黒南風や花の盛りを叩く雨
・師の背中三百余年走り梅雨
・入梅や節句の合間六と六
・紫陽花の遠近に在り三室戸寺
・いつの日か互いも忘る秋寂し
・無花果の皮剥かず食ふ新しさ
・十五夜に世界のMother召されたり
・初恋や百花の春に唯一輪
・玉石の石に学ぶや美術展
・秋知らず昭和を辿る未来の子
・石庭を愛でし面影冬薔薇
・溢れ落つ亡き友の声雁の空
・苦瓜の芽生え晩夏の忘れ物
・朝靄の谷間に仄か蔓橋
-90-
・失恋の溜息乗せて鰯雲
・溢れ蚊の如くゆらゆら我が心
・果つるまで見えぬ父の背萩の月
・来し方や秋の陽の落つ淡路島
・蛇穴に入れと願ふコロナの子
・虫の音や哀愁誘ふ夜長月
・肌寒き夜風に夏の背中見ゆ
・彼の人を想ひて秋の花に問ふ
・夏を聴くアイスクリンの声遠し
・貝寄風や大陸遥か聖霊会
-80-
・灌仏も涅槃会も越え人の盆
・古酒場雛鳥集め春の宴
・苦瓜を橙に染め晩夏過ぐ
・雉鳴けり流れ哀しき壇ノ浦
・星砂にキーホルダーや夏土産
・酷暑とも別れ近付く法師蝉
・あすなろと夢見る春の幸せや
・花を見ず闇に蠢く春の虫
・盆休み空っぽの昼揖保乃糸
・送り火を酒に浮かべて献杯す
-70-
・終戦日茶髪イヤフォン黙祷す
・夕焼けの奥の奥なる浄土かな
・土足にて蹴上がる輩野分かな
・立ち呑み屋涼みに寄りて五つ半
・昼酒に生命を見たり夏休み
・愛猫と同行二人遍路みち
・夏の浜お疲れ生と乾杯す
・参道に蝉捕りの子や夏木立
・眩しさに目を細め見ゆ細き富士
・原爆忌平和を刻む甲子園
-60-
・瀬戸の夏帆に夕凪や因島
・酒肴冴え忝きや盆の月
・縁日や娘らの手に扇風機
・新盆や若き御霊に迎え鐘
・義仲寺や師の導きか催涙雨
・生まれ日や浮世の幸を刻む夏
・寒くとも麦酒暑くとも燗酒
・母の友産婆と識りて遠き夏
・夏の家埋もれし写真に落涙す
・君と居た天神さんの夜恋し
-50-
・祇園会や逃げ水に山鉾揺らぐ
・夕映えの索道や見ゆ野毛の夏
・おさがりの服懐かしき盂蘭盆会
・侵攻の画面を見遣る冷珈琲
・土用波鏡の嘘を攫い行け
・獲物狩り舌の先刺す鷹の爪
・蜩に去りゆく恋を重ねをり
・夕涼み昔の恋の冷めやらず
・道半ば人生の常戻り梅雨
・ひと夏の闇ゆく舟や波高し
-40-
・我が身より子に幸あれと流れ星
・海の日や吾も若き父だった夏
・月涼し我が前世を想ひやる
・短夜や雷神の夢醒めて雨
・草野球歓声止みて蝉の声
・夕立やふと浮かぶあの夏休み
・訃報交い天神祭の夏来たる
・月仰ぐ睫毛も濡れし十三夜
・七夕の晴れたる空の悦びや
・野ざらしの旅の終いやゆすら梅
-30-
・木曽をゆく恵那隧道を抜けて夏
・降りもせずまた晴れもせず戻り梅雨
・ソーダ水透き通る眼の美少年
・卯ノ花や何事無きを幸と呼ぶ
・夏来る彼の人何処伊豆の海
・炎天に日傘ゆるりと百日紅
・夏の湖投網の舟の影朧ろ
・地下鉄の彼の席見えず蒼き芥子
・疫失せよ桃の魔力や陰陽師
・大樟の風に聳える父の背や
-20-
・空梅雨や確(しか)と漬けよか梅ラッキョ
・水取りて火と木が付けば山火事や
・沙婆駄馬と武具馬具ダンス花万朶
・小男やトムジェリの春蚤夫婦
・大晦日酒持て渡る去年今年
・夏の海朝夕焼や胸に沁み
・夏の恋紅き柘榴の花のごと
・足るを知る小皿の妙味かすみ草
・あぢさゐや路傍の犬のみつめをり
・木枯しや転がる石の如くゆけ
-10-
・梅雨空や熱田の剣曇り無し
・御朱印も皐月の花や金福寺
・梅熟す円き背中や祖母の庭
・短夜も短日もあり長き人生(たび)
・初夏の風一列に吹く花壇哉
・都落ち五条の別れ秋の風
・黒南風や花の盛りを叩く雨
・師の背中三百余年走り梅雨
・入梅や節句の合間六と六
・紫陽花の遠近に在り三室戸寺
以上、百句献上