今日は晴れ。今朝は上空に青空が広がっているものの、東の空には綿をちぎったような雲が広がっていて、雲の合間から朝日が射しこんでいる。今朝の気温は18℃と、涼しい朝となった。湿度が高く、空気がシメシメとしているものの、北よりの風が吹いていて、風がヒンヤリとして心地よく感じられる。天頂付近には白い半月が浮かんでいるのが見えた。
今日は通常出勤のため、早朝に家を出た。涼しくなって過ごしやすくなったせいか、週末にもかかわらず、今日は通勤電車の車内がいつもより混んでいる。電車が新宿駅に到着すると、改札を抜けて職場に向かった。西の窓から外を見渡すと、東京の市街地の先に山々の稜線のシルエットが浮かんでいて、富士山の姿が霞んで見える。朝日が昇ってくるにしたがって、日射しの強さが次第に増してきた。
日中は上空の所々に雲が浮かんでいるものの、晴れて青空が広がった。昼間の最高気温は31℃で、再び真夏日となった。強い日射しが降り注いで厳しい残暑が戻ってきたものの、湿度が低くてカラリとした暑さである。南よりの風が吹いていて、太陽が雲に隠れて日が陰ると、風が心地よく感じられた。木陰からかすかにセミの鳴き声が聞こえたような気がした。
今日は週末ということもあり、仕事に区切りが付いたところで、早々に帰宅することにした。今日は夕食を食べて帰ることにしていて、たまにはちょっと一杯やっていきたいところだったが、新宿駅西口の西新宿一丁目商店街の混雑ぶりを見ると、その気分も萎えた。とりあえず、新宿駅から電車に乗って、中野駅で下車する。
北口改札を抜けると、駅北口ふれあいロードを北に向かって歩いて行く。途中で左折して狸小路に入ると、右手奥に「らーめんKaeru」と書かれた看板が見えた。
今日はこのラーメン屋「Kaeru」に入店することにした。
店に入るとすぐ左手に券売機があって、ここで食券を購入する。券売機の右脇に置かれた段ボールはこの上にアルコール消毒液が置かれているので、これで手指を消毒すると食券を購入する。
ちなみに券売機の右手のカウンターの上には給水器が置かれていて、その手前に重ねられたコップが並べられている。コップを1つ手に取り、給水器で冷水をコップに注ぐと、コップを持って店の奥に進んだ。
店内は入口から見て左手に厨房があり、厨房を囲むようにカウンター席が6席L字形に配されている。店の奥のカウンター席に座ると、食券をカウンターの上に置いた。注文したのは「味玉らーめん」である。太麺か細麺を選べるとのことで、「太麺」を注文する。更にトッピングを聞かれて、思わず「全てお願いします」と言ってしまった。ちなみにトッピングはカウンターの上の壁に貼られている。
店内に貼られた雑誌のスクラップを見ると、平日のライスは無料と書かれていたので、ライスも注文しようとしたのだが、店主にライスはやっていないと言われてしまった。
お冷やを飲みながら、料理が出来るのを待つ。カウンターの上にはミル付胡椒が置かれている。卓上には醤油と酢、一味唐辛子といった調味料の他、箸と楊枝、ティッシュボックス、アルコールハンドスプレー、台ふきんが置かれている。
最初にカウンターの上にトッピングの生玉子が置かれた。
やがてラーメンがカウンターの中から出された。
その量を見て思わず、目を剥いた。久しぶりの次郎インスパイア系豚骨醤油ラーメンである。太麺の上には山盛りに盛られたモヤシとキャベツ、タマネギの脇にチャーシューが1枚と味玉が1個、刻んだニンニクが添えられている。
横から見ると、モヤシが麺にうずたかく積まれているのが実感できる。ライスが無くて正解だったかもしれない。
レンゲはモヤシの山の裏に隠れるように添えられていた。
まずはレンゲをとって、スープを掬って飲んでみる。背油がたっぷりと浮かべられた豚骨醤油スープは膜が張っていた。豚骨、背ガラ、豚足、鶏ガラに野菜をじっくりと煮込んで作っているとのスープは一見するとこってり味を感じさせるが、レンゲで掬って飲むと、意外にもマイルドでしつこくない。醤油のしっかりとした味と背脂の甘みが感じられて、さっぱりとした味わいで美味しい。
最初に野菜を食べる。野菜の山を崩さないようにスープに浸った野菜を少しずつ食べていく。野菜はモヤシの量が圧倒的に多く、シャキシャキとした歯ごたえにスープが絡む。タマネギの辛みと熱の入ったタマネギの旨味がアクセントのように口の中に広がった。キャベツは少な目で、キャベツの葉脈の部分の歯応えがまた美味しい。
ちょっと多すぎる野菜を生玉子の器に一旦退避させることにした。玉子は小さいお椀に1個入っている。
殻を割り、小器に玉子の黄身と白身を落とした。
この器に野菜を退避させる。大方の野菜を移したところで、麺を食べた。浅草開化楼製の麺は手もみの縮れ麺で、スープがたっぷりと絡まって口の中に入ってくる。コシがあって、弾力のある歯応えが感じられる。ちなみに麺の量は並盛で200gあり、食べ応えがある。刻みニンニクが麺に絡んで、ガツンとした味わいで美味しい。
麺を食べながらチャーシューを食べる。脂身と赤身のバランスのとれたチャーシューは分厚いが、箸で持ち上げると形が崩れるほどにやわらかい。赤身は口の中でホロホロとして崩れるような歯応えで、脂身は甘くて舌の上でとろけるような味わいである。味玉は弾力のある歯応えで、黄身の旨味の濃い味わいに甘みが美味しい。
麺を大方食べ終えたところで、生玉子の器に退避させた野菜を生玉子ごとラーメンの器に投入した。野菜をスープに浸して野菜を食べる。生玉子が絡んだ野菜は甘みがあって美味しい。玉子が溶けたスープは白濁している。
野菜を食べ終えると、丼を傾けてスープを飲んだ。よりマイルドな味わいのスープはクリーミーな味わいで美味しい。野菜の美味さとニンニクの辛さ、背油の甘みが一体となって、胃袋に注がれていく。最後の一滴まで飲み干してしまった。
最後にコップに残ったお冷を飲み干して完食。美味かった。満腹、満足である。ライスが無くて良かったと、あらためて思った。丼とお椀、コップをカウンターの上に上げると、席を立って店を出た。中野駅の周囲もかなり酔客で混み合っている。帰りは中野サンモール商店街を通って中野駅に向かった。駅改札に入ると、中央線快速電車に乗って帰宅の途につく。
電車が日野駅に到着すると、電車を降りて改札を抜けた。駅の外に出て甲州街道沿いに歩きながら上空を見上げると、大きな雲が割れるようにして、暗い空が顔を出しているのが見える。雲の合間からは明るく光る星が見えた。
弱い北よりの風が吹いていて、シメシメとした風が涼しく感じられる。団地の草むらの中から秋虫が甲高く鳴いているのが聞こえた。