今日は晴れ。今日は1日有休を取って、実家に行くことになっている。昨日は職場の歓迎会があって、久しぶりにだいぶ飲んだり食ったりしてしまった。二日酔いにはならなかったものの、携帯電話のアラームをセットしておいたにもかかわらず、起床したのは9時前である。
カーテンを開けて窓の外を見ると、上空には雲ひとつ無い澄んだ青空が広がっていて朝日が射し込んでいた。ベランダに出てみると、湿った空気がヒンヤリとしているものの、日射しの温もりが感じられる。風はほとんど無く、赤く色づいた木々の影が団地の前庭の芝に長く伸びていた。
実家には途中でお昼を食べていくことにした。昼前に家を出ると、日野駅から電車に乗って立川駅で下車する。改札を抜けて駅の外に出ると、ペデストリアンデッキを歩いてアレアレア2の3階にあるラーメンスクエアに向かう。先日「金の中華スペシャル」を食べたラーメン屋「新旬屋本店 ラーメンスクエア立川店」が9月30日に閉店し、新店舗のラーメン屋「麺部屋 網取物語」が10月1日に開店した。
今日はこの店に入店することにした。
店の入口左手に券売機がある。
券売機で食券を購入する。
券売機の隣にはメニュー一覧が貼り出されているので、券売機の前で立ち往生しなくても、あらかじめ注文するメニューを決めておいて、それから食券を買えばよい。
食券を購入して店内に入ると、店員が入口近くまで出てきたので、食券を手渡して料理を注文した。注文したのは「特製網取味噌ラーメン」「京都の焼き餃子セット」である。店員から「平日限定で麺大盛無料です」と言われて、麺を大盛で注文してしまった。
店内の配置は前の店と同じく入口から見て左手奥に厨房があり、正面から右手奥にかけて4人がけのテーブル席が6卓と2人がけのテーブル席が4卓配されている。入口を入って見ての手前に設置されたテーブルの上にはおろしニンニクとおろしニンニク用小皿、紙エプロン、酢、一味、ブラックペッパーの入った小袋、餃子たれ皿、お子様用とり皿、お子様用コップ、お子様用ストロー、お子様用フォーク、お子様用スプーンが所狭しと置かれていた。
入口脇の4人がけのテーブル席に腰を下ろす。卓上にはプラスチックのケースの中に重ねたコップが並べられている他、箸と楊枝、ティッシュボックス、冷水のポットが置かれている。コップを1つ手に取ると、冷水のポットから冷水を注いで、まずは一杯飲み干した。再びコップに水を満たすとテーブルの上に置く。
しばらくして「特製網取味噌ラーメン」「京都の焼き餃子セット」が運ばれてきた。餃子には「餃子のたれ」と「辣油」が添えられた。
さっそく卓上の箸立てから箸を1つ取った。箸は個包装になっている。
最初に餃子のタレを作ることにした。餃子は楕円形の皿に3個載せられており、その端にタレを垂らすための窪みが設けられている。
「餃子のたれ」は酢醤油である。皿の窪みに「餃子のたれ」を垂らし、更に辣油を数滴垂らす。
それからラーメンを食べることにした。「特製網取味噌ラーメン」の麺は中太麺のちぢれ麺で濃厚な味噌スープに浸かっている。スープは麺の量に比べて、やや少ない。
麺の上にはチャーシューが3枚と縦半分にカットした味玉が1個分載せられている他、刻みネギ、メンマ、きくらげが載せられており、海苔を1枚添えている。チャーシューの上にはおろし生姜がひとつまみ載せられている。
スープが少ないので、さっそく箸を取ってラーメンを食べることにした。札幌の森住製麺から取り寄せている専用熟成麺は弾力のある歯応えで、スープをたっぷりと絡めて口の中に入ってくる。スープは中華鍋でラード、味噌、ニンニク、挽肉、山椒を高火力で一気に炙って作っているとのこと。味噌の風味がガツンと感じられるスパイシーな味わいで美味しい。
麺を食べながら麺の上に載せられている味玉を食べる。味玉は黄身の味が濃くて、食べ応えがある。キクラゲと刻みネギのシャキシャキとした食感にメンマがジューシーで美味しい。ラーメンに添えられている海苔はライスに巻いて食べることにした。
壁に貼られたメニューを見てみると、ライスは大・中・小のサイズがあって、全て同価らしい。セットのライスを大盛りにすることができるのかどうか分からなかったが、店員に聞いてみても良かったなと、後から後悔した。
ライスは小さなお碗に盛られている。艶々とした米粒が美味そうである。
海苔をスープに浸し、ライスに巻いて口に運ぶ。味噌の旨みが海苔に染みこんで、米粒に絡み合っている。やや固めに炊かれたライスは弾力のある歯応えで米の甘さと味噌の旨みのコクを海苔がまとめている。
海苔を片付けると、今度はチャーシューを食べながら麺を食べる。大きなチャーシューは厚みがあってボリュームがある。赤身と脂身のバランスが良く、香ばしくて美味しい。スープをたっぷりと吸った赤身は口の中でほろほろと崩れるような食感で、ジューシーで美味しい。脂身は舌の上でとろけるような味わいで甘くて美味しかった。
麺をあらかた食べ終えてしまったところで、「餃子」を食べることにした。皿に載せられた「京都の焼き餃子」の皮の表面にはきつね色の焦げ目が付いていて、見た目にも美味そうである。
ラーメンを食べる前に作った餃子のタレに「餃子」を1個たっぷりと浸した。
これを「ライス」の上に載せて食べる。もちもちとした食感の皮の中には豚挽肉に刻んだキャベツとニラが入っている。口の中で肉汁があふれ出して、ジューシーで美味しい。餃子を味わいながらライスをかき込んだ。
3個の「餃子」と「ライス」はあっという間に無くなってしまった。
最後にラーメン丼に残ったスープを飲む。スープは豚をメインに鶏ガラ、香味野菜を使用し、長時間じっくりと焚き出した旨味の強い清湯系スープに炙った信州味噌を合わせた濃厚な味噌スープである。どろりと濃厚なスープには、おろし生姜が溶け込んでいる。レンゲでスープを掬って口に運ぶと、味噌の旨みが凝縮されたような味わいが口の中に広がって美味しい。生姜の辛味がアクセントになっている。
スープを飲み干して完食。美味かった。満腹、大満足である。コップに残った冷水も飲み干すと、帰り支度をして席を立ち、店を出る。
ラーメンスクエアを後にすると、実家に向かうことにした。立川駅から電車を乗り継いで藤沢に向かう。
今日は二十四節気の小雪である。冷え込みが厳しくなり、小雪もちらつき始めるという意味だが、日中はほぼ快晴で、小春日和の陽気となった。昼間の最高気温は18℃で、東よりの風が吹いている。地平線付近に雲が湧き起こっているのが見えるものの、上空には気持ちがいいくらいの冬晴れの青空が広がっていた。西の空には白く石化したような半月が浮かんでいる。風がヒンヤリと感じられるものの、燦々と降り注ぐ日射しがポカポカとしていて、心地よく感じられた。
小田急線で藤沢駅に到着すると、片瀬江ノ島行きの各駅停車に乗り換えて隣駅の本鵠沼駅に到着した。駅を出ると南よりの海風が吹いていて、空気が暖かく心地よい。
実家に寄った後、実家の近くの理髪店で散髪をした。短く刈り込んでもらってサッパリとしたところで、再び実家に寄って、帰宅の途に着く。既に空は暗くなっていて、上空には小さな白い雲がところどころに浮かんでいる。星が瞬いているのが見えた。
本鵠沼駅から電車を乗り継いで日野駅に到着すると、電車を降りて改札を抜けた。湘南に比べると、この辺りは内陸部ということもあって、空気が冷たく感じられる。上空に広がる暗い空には淡い雲が所々に広がっていて、雲の合間に煌めく星が数個見えた。弱い北よりの風が吹いていて、風が冷たく感じられる。吐く息がほんのりと白く見えた。