だから復興もそれらを分けて考える必要があります。
ひとつは津波によって被害を受けた広範囲の地域です。
10年かけて15mもの高さの防潮堤を作ることが正解だったのでしょうか。
その土地に戻ってくる住民が少なくて,計画倒れになっている地域もあります。
役人は机上でベストの政策を考えても住民の望んでいることとマッチしなかったのではないでしょうか。
仮設住宅での生活が長年続き,いつになったら地元に戻ることができるのか,そう思いながら亡くなった方もたくさんいらっしゃったでしょう。
これまでに復興に要した費用は37兆円です。
なんとスウェーデンの国家予算の5年分以上です。
これだけの費用をかけるのなら,その予算で津波で流された街と家屋をすぐに再現すればよかったのではないかとボクは思うのです。
2~3年で復興できたでしょう。
ただし,避難路だけはしっかり整備する。
そして,地震が来たらすぐに逃げる。
近くに高台がなければ避難用に作る。
100年後に同様の津波が来ても防潮堤などに頼らず逃げればいいんです。
そして,国がインフラの整備に加えて家屋に対しても最大限の補助を出して再現する。
怖くて同じところには住めないという人は高台に移転する選択肢は必要だと思いますけど。
学校や公共施設,高齢者施設なども同様に高台に移転することは当然ですね。
少し前にこのブログでも書いていますけど,ハワイ島のヒロでは1946年と1960年の津波で10mの波が押し寄せました。
しかし,現在,ダウンタウンの海抜数メートルの場所にツナミミュージアムがあります。
地震が来たらすぐに逃げるという象徴がこのミュージアムだとボクは思っています。
ここに防潮堤があったら観光客は来ないし,そもそも住民は大反対するでしょう。
ヒロの津波については1月にも書いていましたココ
もう一つの災害は原発の放射能漏れです。
放射能の残量が高くて帰宅困難地域とされている地域では住民がいくら頑張っても物理的に戻ることはできません。
先日現地を訪れた菅総理は,何年かかっても住民に戻ってもらうと言ってたけど,この10年でかつてこの地域に住んでいた多くの高齢者が避難した地域で亡くなっています。
「何年かかっても」といった菅さんの言葉がボクにはむなしく聞こえました。
国では新たな施策として原発の隣接地に施設を誘致する計画があるようだけど,そんな小さなことを考えても根本的な解決には至りません。
ボクは以前から書いているけど,メルトダウンした原発施設周辺地はもう諦めるしかないと思います。
放射能で汚染されたものはそこで処理するしかないでしょう。
その外側の安全が確保されたところをどうするか。
国会を移転すればよいのです。
当然首相官邸もセットです。
付随する機関も追いかけてくるでしょう。
首都移転ということです。
そのくらい大胆な発想をしなければ復興どころか,ゴーストタウンが増えるだけでしょう。
このことについては以前書いた記事をご覧ください。ココ
10年前の今頃,東京では計画停電に振り回されていました。これまで経験したことのないことであり,ボクはその対応に追われていました。
被災地の子供たちに文具を送ったり,東京に避難された方に対するボランティア活動も行ったけど。
どれくらい役に立てたのかなあと思い,自分の無力さも感じました。支援って難しいなあと思いながら続けていた10年前を思い出しました。
トップの写真は先日訪れた森戸海岸です。
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