∮ひだりわこの音楽日記∮  ~宇都宮市 雀宮の音楽教室 『ピアノ・ソルフェージュ教室』のブログ~ 

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『王は踊る  Le Roi danse』

2010年06月06日 | ダンス・バレエ・映画・アート
昨日に続き、バロックダンスの話題を・・

・・と言っても、今日は、1本の映画をご紹介しましょう♪



その前に、今日アップした写真は、誰でしょう??



そう、答えは、『太陽王』とも呼ばれた、フランス国王・ルイ14世です。
当たった方、おめでとうございます(笑)


なぜ 太陽王 と呼ばれたか・・・それは、それまでの宰相による政治から、自らによる親政を敷き、
権力を国王に集中させた、絶対王政の象徴・・・というのが一番の理由でしょうが、
実はそれ以外にも理由があるのです


国王は踊り(バレエ(現代で言うところのバロックダンス))が大好きで、自ら『太陽』の役で出演し、踊ったことから、
このように呼ばれるようになった、とも言われています。


さて、今日ご紹介する、『王は踊る』(Le Roi danse(ル・ロワ ダーンス))ですが、
ルイ14世に仕えた音楽家・リュリを主人公に、王との関係、
また、王宮での政治的な駆け引きや陰謀などが、丁寧に描かれています。


しかし、やはり大きな見どころは、タイトルにもなっている、踊りのシーンではないでしょうか


近年解読されたという、当時の舞踏譜に基づいて、劇中では再現されたとのことですが、
太陽(ルイ)を中心に、他の惑星(側近・大臣等)がひれ伏す・・というようなシーン(振付)もあり、
王が単に踊り好きということではなく、踊りの役柄・内容そのものが、権力の象徴である、と
観る者に強く印象付けます


ダンスのシーンでは、ステップ以外にも、衣装、演出、全て興味深いのですが、足元にも注目です
足も長く見える、ヒールの高い靴を、好んで履いたと言われています



ルイ14世は、ダンスをはじめ、音楽や演劇などの芸術を愛し、保護しましたが、
彼は、国王でありながらも、5歳で即位したため、母が摂政となり、また、宰相を置いていたことで、
22歳まで自ら政治に携わることができませんでした。
そういったことも、ますます芸術(特にダンス)に傾倒していった理由かもしれません。


リュリは、そんな国王に才能を高く買われ、王に仕え、王を讃える音楽を書いたのでした。


実は、リュリは元々イタリア人ですが、フランス王家に仕える身となります。
劇中、王家に仕えるフランス人の音楽家たちが、イタリア音楽を一段低く見ている様子が描かれており、
また、リュリ自身もイタリア人のままでは何かと不便、フランス国籍が欲しい・・と
王に懇願するシーンは大変興味深く、印象的です


時は流れ・・・最後は、あることから王の不興を買い、寵愛も受けられなくなってしまいました
そして、演奏中、指揮棒(当時は杖のような感じ)を誤って足に突き刺してしまい
それが元で亡くなったと言われています。



ダンスシーンにとどまらず、当時の宮廷文化もわかるので、とても面白い作品だと思います

王の権力者ゆえの孤独や、微妙な心の変化も、うまく描いていると思います。

また、登場人物も、国王やリュリの他、宰相マザラン、劇作家モリエール、庭師ル・ノートルなど、
実在の人物が出てくるのも面白かったですね~



ご興味ある方は、どうぞご覧下さいませ~


ちなみに、ブックマークに you tube を加えましたが、
バロックダンス と検索すると、王は踊る の、バレエシーンにもヒットします☆




※ ルイ14世の最大の功績の1つ、それは、バレエの基礎を作ったことでしょう
今日のバレエの隆盛は、王室付属のバレエ学校を作ったことに始まる、と言ってもいいかもしれません

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2 コメント

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王は踊る、ひだりわこも踊る、みんな踊る (らたら)
2010-06-07 21:52:08
太陽王って日本語訳だとイマイチだけど、この映画かなり興味深かった(と言うより衝撃的だった)のは覚えてる^^
今度帰ったらもう1度映画見てみましょー♪ 
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Unknown (ひだりわこ)
2010-06-07 22:05:50
でも面白い映画じゃん
好みはわかれるとこだろうけど・・

you tubeで一部やってるからご覧あれ♪
返信する

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