OTA(Now On The Air)

JF3TBMの無線道楽雑記帳。その他、社会随筆も不定期に掲載。

●上級ハムは取ったものの...。

2022年05月11日 | アマチュア無線<全般>

タイトルの『上級ハム資格は取ったものの・・・』と、思い悩む人が多いと聞きます。まぁ、当たり前ですけど『合格=切符』を手にしただけのお話ですわ。今のアマチュア無線界の実情は『2025年問題を抱えた他の業界同様』です。2025年に団塊世代全員が『後期高齢者になる』わけで、それが深刻化する2030年頃、つまり『今から8年~10年後』には、JA(日本)から『上級ハムが激減する』ことへの『対策』として『2アマ以下は講習会で免許が「買える」ように』という『愚策』。もう、いつまで『偏差値偏重社会』を引きずってんの?と思うコトしきりですわ。今日で『合格発表から14日過ぎ』です。そろそろ興奮から『平常』に、モチベーションが落ちてくる頃です。人間のモチベーションは21日が限界。つまり3週間で平素に戻ります。合格通知から免許証が届くまで約1か月、さらに局免許の変更申請に1か月。60日も『お預け』で『ほぼ免停状態』なのが実情なのです。

【写真:一番コスパのいい125ccバイクのような三級を堪能しようぜ】
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◆しつこいですが『自分なりの遊び方』を持ちましょう。
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自分の遊び方を持とう・・・これは価値観の押し付けにはならないですね。

 

アマチュア無線界で体系化されている教育システムは、

 

・各資格別のカリキュラム

・かろうじて電信(CW)の身につけ方

 

こんなもんくらいしか、ありません。

 

よく『2アマを取ったら出られないバンドがなくなる』と聞きます。

はい、確かに、周波数の制限はなくなります。

しかし、10/14MHz帯は『DXのメインストリート』です。

かといって、にわかに上級を取ったからって、

いきなりメインストリートに出ても、上には上がいるのを思い知る。

 

7MHzのkWerに文句を言う人は、10/14でも同じことを言います。

 

HFにはHFの、各バンドには各バンドの『しきたり』があります。

さらに、JAのkWerに文句を言っていたら、

DXerなんてJAの比じゃないくらい『すごいヤツ』がいてますわ。

 

結局、中道派を自認するしかないでしょうねぇ。

 

先日、21MHz・CWでDX局が『2UP』を送出していました。

しきたりがわかっていない局は、

意味が分からずオンフレで呼んでいました・・・。(情けない)

 

2UPは『君は2kHz上で呼べ』という『スプリット指定』です。

 

また、20m高のタワーに多エレメント八木を見て、

『あんなアンテナで運用したい』とか、

これもよく聞くお話しです。

 

14MHz帯の波長は20m、つまり1波長の地上高。

 

DXをやるなら『打ち上げ角』を『限りなく0度』に近づけたいです。

机上の空論かも知れませんが『打ち上げ角が0度』で、

電離層(F2層)反射のとき、1ホップで4,000kmの飛距離と言われています。

これが、4度ほど上を向いた打ち上げ角の場合、

1ホップの飛距離が3,200kmと言われます。

 

たった4度、上を向いた打ち上げ角で『800kmも短くなる』わけです。

 

・0度で2ホップ、8,000km

・4度で2ホップ、6,400km

・差し引き、-1,600kmも短くなる

 

細かいことは、体験するなりしてもらえればいいと思います。

 

4月期の上級試験発表の時期、

Twitterでは『今日は東大の合格発表か?』と思うくらい、

『受かりました』の書き込みがわんさかです。

嬉しい気持ちはわかりますが、

 

・1アマ:プラチナ切符

・2アマ:ゴールド切符

 

その切符を『どう使いこなすか』が大事です。

 

私の周囲には、プラチナもゴールドもたくさんいます。

しかし、残念ながら『90%が局免を流している』のです。

確かに、ぶっ飛ばしたい気持ちはわかります。

 

最初から飛ばしたら、息切れ起こしてしまうで。

 

・1アマ:国公立大学合格として

・2アマ:有名私大合格として

 

大事なのは、大学生活をエンジョイして、卒業すること。

さらに、その後の就職で『一生安泰』なんて思わないこと。

 

国公立大学に入ったって『退学する人』もいますでしょう。

 

どれが正解とかじゃなく『どれも正解』です。

人、それぞれの『生き方』が『すべて正解』です。

どうも、そこらを勘違いしている人(局)が目立ってきたなぁと感じます。

 

せいぜい『切れるパイが増えた』程度のお話です。

 

今や、FT8の登場でDXも20W程度で堪能できます。

その10倍の200W免許にしても『+10dB』増える程度。

もっと言えば『DXをやらないのに、200W免許っているの?』です。

 

まぁ、それも『正解』でしょう。

 

どんな分野でも『資格を取ってからの維持』の方が大変です。

バスの運転士にもならないのに大型二種を持っても仕方がありませんね。

あるいは、大型二種を持ったからって、

すぐに営業運転ができるのか・・・?

 

たぶん、できないと思いますよ。

 

タクシーやハイヤーは『普通二種』が要ります。

かといって、普二を取っただけで、

ハイヤーやタクシー乗務員がすぐに務まるでしょうか。

 

・道を覚える

・接客

・車両搭載の機器類操作

・着け場のローカル・ルール

・所属会社の方針・・・

 

挙げたらキリがないくらい、覚えることだらけです。

 

・無事故

・無違反

・苦情なし

・トラブルなし

 

当たり前のことを、バカにせずに、ちゃんとやる(A・B・Cの法則)

 

上級を取ろうが、中級だろうが、初級だろうが、

アマチュア無線界は『資格取得後は、ほったらかし』です。

つまり『自分の遊び方は、自分で作るしかない』のです。

 

ただの切符を手にして喜んでいるうちは、幸せ、ということです。

 

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●アマチュア無線は、何級が楽しいか?の考察。

2022年05月04日 | アマチュア無線<全般>

私は『第三級アマチュア無線技士』資格が『一番、安価で楽しめるコスパのいい資格だ』と感じる。無線資格は三総通や二陸技などを持っているが『昔、仕事で必要だっただけ』のコトで、一部をアマ転用できるが局免許はパっと見ぃ『なんや三アマやんけ』にしてある。実際のところ、工夫次第で十分『有意義な暇つぶし』ができる。

【写真:中身をいちいち見せる必要はないと思っている】
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◆アマチュア無線界も2025年問題に直面している?
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近年、第二級アマチュア無線技士までは『講習会』で取れるようになった。

 

なんでハードルを下げたのかな・・・と思ったのだが、

どうやら『2025年問題』が関係しているようだ。

なにしろ、今のアマチュア無線界の多くを占めているのが、

いわゆる『団塊世代』と呼ばれる『ベビーブーマー世代』で、

この人たちが、3年後の2025年には『全員が後期高齢者になる』。

そして、さらに5年後の2030年には『介護問題』が大きく顕在化する。

 

となれば、多くのアマチュア無線家が、無線どころではなくなる。

 

おそらく、今から8年後の『JA(日本)のアマチュア界』から、

多くの上級資格者が消えていくのである。

 

まぁ『JA老害』が減るので楽しみではあるのだが・・・。

 

そこで、無線業界は『引き続きハイパワー機も売りたい』から、

こぞって『上級資格を取ろう』と躍起になっている。

特に、最近に免許を取得したニューカマー局は、

まだ『モチベーションが高い』わけで、

現役高校生が国公立大学を目指すような雰囲気だ。

 

言っときますけど、資格を取ったって『運用できる切符を手にしただけ』。

 

私の周囲で第一級資格や第二級資格の、

いわゆる『上級ハム』と呼ばれた連中の90%以上が、

コールサインを抹消され『廃局』している。

 

要は『飽きて、継続申請もせず、ほったらかしで流してしまった』のだ。

 

確かに、上級ハムでバリバリやっているときは楽しい。

アワード認定の目標なんぞを目指して運用していると、

そのときは、楽しくて仕方がない。

 

私は、上級ハムの動向を45年間『注視』してきた。

 

言っちゃ何だが『極端に走り過ぎ』感が強かった。

私は『中道(ちゅうどう)』が心地いいと感じている。

アマチュア無線界は『カネを使わせる仕掛け』が溢れている。

どんな趣味の世界も『我こそがキングオブホビー』と言っている。

 

上級ハムがいれば、下級ハムもいる・・・この考え方が気に入らない。

 

いささか宗教的な解釈になるが、

二つの極端な二辺、すなわち有・無・断・常といった、

対立した世界観が、あつれきを生む。

 

快楽主義か、苦行主義か・・・極端なのだ。

 

自分自身、45年間、飽きずに無線道楽を続けてこられたのも、

極端主義に走らず『中道』を貫いてきたことにあると感じている。

要は、極端主義の両極端を離れないと『中道のよさ』が見えてこない。

 

上級ハムになったら、出られない周波数帯がなくなりハイパワーが出せる。

 

確かに、その通りなのだが、

だからといって『飽きない保証はどこにもない』のである。

中道に身を置くと、確かに上には上がいるなぁと感じることもあるが、

上級ハムになったらなったで『もっと上には上がいる』のである。

 

10・14MHz帯は『国際バンドのメインストリート』だ。

 

昨今、第二級が講習会で『買える』ようになってから、

この『国際バンドのメインストリート』の質が落ちてきたように感じる。

交通社会で考えれば、免許取り立ての下手くそドライバーが、

高速道路の加速車線で『もたもた』しているようなもの。

あるいは十分な加速をせずに本線に進入するような感じだ。

 

二輪の免許と比較してみよう。

 

第四級:原付免許(50CC未満)

第三級:小型二輪免許(125CC未満)

第二級:自動二輪免許(中型限定・400CC未満)

第一級:自動二輪免許(排気量限定無し)

 

日常の『普段使い』で『使い勝手がいいのは小型二輪』だ。

 

排ガス規制強化の関係もあって、

今は50CCより125CCの方が多く売れている。

さらに、二段階右折も関係なく、

一般道路は普通の自動車と同じ速度で走れるのが小型二輪。

このカテゴリーに人気が集まってくるのも、うなずける。

 

アマチュア無線界も、かつては『第三級で存分に楽しめる』とか言っていた。

 

要は10・14MHzに出られるか出られないか、だけの話しである。

ハイパワー機も使えるし、DXも狙える。

しかし『スキルはどうなんでしょうね』と聞きたい。

 

これからハムは理系、電気系の趣味だけではなくなる。

 

すでにFT8というデジタル通信が登場し5年が経過する。

ものすごく微弱な電波でも西ヨーロッパまで届くこともある。

しかし、自身の目標設定の甘さや事務処理能力の低さ、

あるいは、仕事ではできるはずの『仕分け作業』が、

趣味になった途端『あさっての方に置き去り』になってしまう。

 

いいですか、これからは理系要素に加えて文科系要素も必要なんです。

 

第三級と第二級では、出題内容も『えぇ!』と思うくらいに増える。

もう『別世界』の資格なのだ。

かといって、メシのタネにもならない他の資格同様、

取得したところで10・14MHzに出られるだけで、

販売店のカモにされて、ハイパワー機を買わされ、

それに見合った『アンテナシステム』を構築しないと、

出られる周波数帯が『増えただけ』で、いずれ飽きてしまう。

 

FP資格同様『やらされ感』に追い回されるのがオチだ。

 

今一度、第三級の資格で『どこまでの操作範囲があるか』を検証したら?。

確かに、最大50Wまでという制限があるものの、

かつての第二級の『移動する局』は50W制限だった。

それでも、50Wは『ステイタスやなぁ』と思ったくらいだった。

 

今や第三級でも50W免許が得られる。

 

私自身、この『中道』である『第三級』を『いかに堪能するか』を検証している。

 

あえて10・14MHzを外した分、

みんなが避けて通っている3.5MHz・1.8MHz帯にも出られるようにした。

それも、分割型のおもちゃみたいなアンテナで、出ているのだ。

 

案外、遊べるということもわかった。

 

5バンドDXCCなどは考えず、

じゃあ、国内のJCC-100を5バンドでやってみたらどうだろう。

あるいは、地道に全都道府県交信を狙うのも案外、難しい。

 

第一級を取得して500Wを超える免許が下ろせたら・・・?。

 

あんまり話題にならないが『登録免許税』が30,000円かかる。

200W以下の技適機種なら関係ないが、

落成検査が関係する場合、検査費用も『万円単位』でかかってくる。

 

おいおい、利権が絡んだ車検制度かよ。

 

まぁ、チャレンジするなとは言わないし、言う筋合いもない。

かといって、取得したところで、

カネはいろいろかかるし、上には上を目指すもののヒエラルキーや、

あるいは『見えないカースト制度』に苛まれる。

 

2025年問題に巻き込まれるくらいなら、中道を楽しんだ方がラクじゃない?。

 

一番、気楽に

そこそこのパワーが出せて、

それなりに遊べる『第三級』を見直してみてはいかがだろう。

 

そこそこの大学を卒業して、まぁまぁの会社に入れば一生安泰・・・。

 

こんな『思考停止』で趣味が続くわけがないのだ。

自尊心が弱く『同調圧力』をかけられると、

必要なのか不要なのかの判断が鈍ってしまっているのではないだろうか。

 

本当に必要な資格なのか、よーく考えてみようではないか。

 

▲クソの役にも立たない、仕事で必要だった資格・・・。

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