8N0MM、長野県松本盲学校でARISSスクールコンタクトが実施されました。7月8日17:30から17:40までのオービット#72422。9人の子供たちと、ISS滞在中の古川宇宙飛行士NA1SSとの交信は、終始メリット5で行うことができました。MEL47度の準天頂パスであったことや、学校の屋上に設置した12エレクロス八木の本格設備を擁したこともさることながら、長い時間をかけて準備を進めてこられたスタッフ関係者の皆様の努力があってこそ、今回の成功につなげられたのだと思います。
会場ではプロジェクタで映し出されるCALSAT画面をみながら、刻一刻と近づいてくるISSを息を呑んで待っている。そこへ、宇宙からとは思えないほどクリアな古川宇宙飛行士の音声が飛び込んできた。しかし、「8N0MM NA1SS How do you read me?」を繰り返すのみでこちらからの呼びかけには応答なし。地上からの音声がISSに届いていない模様。会場に一瞬緊張が走る。しかし数十秒後にISSから日本語で応答あり。緊張が興奮に変わる中、子供たちの質問が開始され、約7分間のQSOはあっという間に終了。宇宙ステーションにいる古川さんと直接交信ができ、とてもよい思い出ができたことでしょう。
今回の交信を成功に導いていただいたARISS事務局7M3TJZさん、長い時間をかけて準備段取りにご尽力いただいたJF1XXJさん、地上マイクコントローラをされたJF0BPTさんはじめ、多くのスタッフの方々に改めて敬意を表します。また、このような活動に参加できたこと、大変光栄に思います。
コンタクト成功から約7時間後に、スペースシャトルのラストミッションSTS-135がおこなわれ、先ほど交信したばかりのISS古川宇宙飛行士の元へ飛び立っていきました。なんかとっても不思議な感覚。シャトルも勤続30年目で引退。スクールコンタクトを経験した子供たちのなかから、きっと将来の宇宙開発を担うエンジニアがでてくれることでしょう。
※旧ブログサイトから記事移動(2017/02)
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