映画「RAILWAYS」の舞台となった、「ばたでん」こと一畑電車で、実車体験運転をしてきました。実際に運転した車両は、「デハニ53」。昭和4年製造。80年以上たってもまだ現役で走れます。ただし、木造車両であるがため、車両の安全基準を満たすことができず、2009年を以て営業運転から退きました。全検は通せなくても、ばっちり整備され、体験運転に活躍中です。
体験運転コースは雲州平田駅構内の専用線で、全長約150m。今年新たに整備され、当初より数十メートル長くなり、専用車庫とフェンスも設置されました。コースは毎週末(金・土・日)に行われており、夏休み期間などを除けば直前でも比較的簡単に予約ができます。すでにリピータも多いようで、専用車庫内には運転回数に応じて名前が掲示されています。5回以上でブルーリボンクラス、10回以上だとエバーグリーンクラス認定。マスターコースだと、運転時間や停止位置測定などもしてもらえます。もう少し近ければ通うんだけどなぁ。
実車体験運転の他、雲州平田駅構内にあるばたでん現役の検車庫や司令室など、映画に登場した場所を見学させてくれます。ちょうど検修中だった3000系、再塗装の際に南海21000系時代のオリジナル塗色に戻そうか、という話があるそうな。あと、「筒井運転士」が座っていた洗車用足場もそのまま健在。デハニではなく2100系をバックに、お約束のポーズで記念撮影^^)。
体験運転参加者には、ばたでん1日フリー乗車券が1枚、初日受付時にもらえます。今回は金・土の2日間コースだったので、体験終了後の、2日目午後に利用しました。49歳で電車の運転士を目指す決心をしたのは「伊野灘」駅のベンチ。私も同じ場所に座り、宍道湖を眺めながら、残り少なくなったサラリーマン人生についてあらためて考えてみました。残念ながら、現在は運転士の募集はしていないそうな;)。
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以下、体験運転コースの動画です。運転しているのは私ではなく、マスターコースの参加者さんです。(めちゃくちゃうまかった^^)。
一畑電車「デハニ53」体験運転(出庫方向)
停止位置付近が右にカーブしているので、最後ブレーキをゆるめにして我慢しないと衝動大になってしまいます。10m位過走しても大丈夫、とは思うのですが、33トンもある鉄(+木)の塊を止めなければいけないと思うと、どうしても力(エアー)が入ってしまうのだ:-)。
一畑電車「デハニ53」体験運転(入庫方向)
停止位置が車庫の入り口手前でほぼ直線なので、こちら向きの方が感覚がつかみやすいかも。デハニは「直通ブレーキ」。いわゆる圧縮空気をブレーキシリンダーへ直接供給加圧することによって制動するしくみ。ブレーキ弁は「加圧」と「減圧」の操作を行うタイプ。ハンドルの回転角度によって制動力を変化させるタイプではないのだ。
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体験運転はあっという間に終わっちゃったけど、講習や駅構内見学など、一日十分楽しめました。出雲大社前駅には「デハニ52」も展示されています。(年末年始は雲州平田駅に一時里帰りするそうな) 映画RAILWAYSにでてくる「ばたでん」の設定は、車歴など、ほとんどそのまんま。唯一映画と違ったのは、一畑グループは鉄道以外にも多角経営されている地元大手企業だった、ということぐらいでしょうか。デハニ53、エバーグリーン目指して、また運転しに行きたいです。
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