目に見えている行動の下に何が隠れているのか、
ASDスペクトラムの問題行動と言われる唾はきや癇癪、自傷や他傷行為など、
その背景には必ず要因があります。
どういう状況で、どのタイミングで、どのような環境や関わりの中で起きている行動なのか、
その関連性を見極めて支援の手立てを考える必要があります。
それが難しいが故に、本来持っているその子どもの可能性に目を向けるところまで行かず、
問題行動の表面のところで支援の手が止まっていることが多いのではないかと思います。
特に障害の重い子どもに対して、
この子は知的にも自閉的にも重度だから教えることが困難であろうと、理解することが困難だろうと、
問題行動に対して支援の手を差し伸べるところまでは行かない。
逆に、この子は重い障害があるから不適切な行動に出てしまうのだと、
周りがそう理解することのほうが正しいと捉えている人もいるかもしれません。
でも本来はその手の届かないところに支援の力を注ぐことが子どもの可能性を引き出すことに繋がるのです。
氷山の一角ではない、要因はその下に隠されていますから、そこに目を向ける必要があります。