思春期に入ると体の成長と心のバランスが折り合わず、
急に落ち込んだり不安になったり、意味もなく絶望的な気分になることがあります。
大人になって振り返ると、やはり10代は心の揺れ動きが大きくしんどかったなあと思います。
他者と自分との違い、
まわりとの関係、
これまでスルーしていたことができなくなることが出てくる。
それは成長期の段階にあることで、乗り越えていけるもの、
それにはまわりで見守り受け止めてくれる大人が必要です。
この子はのんびり屋さんやなあ、せっかちやなあ、他の事ばかり考えてるなあ、
他の子とだいぶ様子が違うように思えるけど、まあこの子の個性なんやろうなあ
その許容性がまわりの大人にあったにしても、同じ世代の子どもたちには無いかもしれません。
本人はまわりに理解を求められず大変つらい思いをしているのかもしれません。
自分の感じ方や行動が他の友達とどうも違うようだ、
同じように努力しているのにどうもうまくいかない、
自分は何をやっても駄目なんじゃないか。
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NHK厚生文化事業団の冊子「思春期のこころの病 “悩み”と“病”の見分け方」の紹介
https://www.npwo.or.jp/books/801
精神科医の青木省三氏より
「思春期は、大人へと変わっていく途中の、とても不安定な時期です。
それゆえ、こころの病(精神疾患)を発症する子どもは少なからずいます。
こころの病は、できるだけ早く発見して治療や支援を開始することが望ましいのですが、
家族や教師が思春期の普通の“悩み”と“病”を識別するのは、簡単ではありません。
誰もが経験する悩みだろうと思ってほうっておいたら、病気がどんどん悪化していった、というケースもあります。
子どもの発言や行動から、医療は保健の専門家に相談したほうがよい場合をどう見分けるか、ヒントを提供します」