今朝の天声人語は、江戸時代に奥州南部藩で公文書が八千枚
も盗まれた話。
藩邸の掃除係が九年に渡って盗んだ目的は、機密情報を得る
ためではなく「古紙」として売るためだった。紙が貴重な時代、
ロウソク屋や表具師に売られていたという。
南部藩は公文書が盗まれるという恥ずかしい事実をきちっと
記録に残したが、重要な国の公文書が公務員によって盗まれる
のではなく、破棄されてしまう国が今ある。恥ずかしい限り。
大宮ー長野ー仙台と久々の同窓会を巡る旅、仙台編(その2)。
「呑み鉄旅」と名付けたが、1時間前後で着いてしまう新幹線内
では、ここまでそれぞれ缶ビールを1本だけ。
仙台の同窓会は「寮友会」である。キャンパスには行っても
教室にはあまり行かなかった私には「学友」はいない。寝食を
共にして熱く青春を語り合った学生寮仲間である。
宴の前に仙台駅のコンコースを抜け、東口広場を一周りする。
半世紀ちょっと前の学生当時は東北金属の長い工場があった仙台
駅東側だが、近年開発され実に都会的な街になった。
2階広場から
地上に降りて駅舎方向を眺める。右端の木陰のビルに宴の場
である鮨屋がある。
宴に向けて長野から一升の酒を運んだ。川中島の女性杜氏、千野
麻里子氏の傑作「川中島幻舞」の中でも別格のプレミアムである。
もう一人が愛知から「朋」を運んで来た。朋有リである。
宴の翌日は仙台大仏(大観音)見物。前日の国宝大崎八幡宮
の更に北、仙台市営バスでたっぷりと40分、標高180メートルの
ゴルフ場脇に建つ。
旅から帰った翌日のここでも紹介したが、現在、ロープから
ぶら下がる方式で塗装補修中である。ひび割れの補修と下塗り
(ピンク)を終わって養生中。ピンクなのかなー。
大仏さんの胎内に入ると三十三観音と将軍像が並ぶ。
一周してエレベーターで大仏さん肩口(70m)まで上がり
標高と合わせた250メートルからの眺望を楽しむ。ゴルフ場の
奥は山形県境の山々。
仙台市街の向こう、もちろん太平洋
塗装補修工事で養生された航空制限照明灯。
吹き抜けの大仏内を螺旋階段で下りながら百八体という観音・
菩薩像などを拝む。八角形の一辺に2体ずつ、計十六体。これが
八階層で16×8=128、ちょっと余るが・・・。
飽きもせず全て撮ったが、代表して千手観音。
仙台駅に戻るとちょうど昼時、牛タン通り、寿司通りは
観光客で大混雑。牛タン弁当と気仙沼男山の銘酒「蒼天伝」
を買って新幹線の乗り込み、しっかり「呑み鉄」とする。