「安全第一」は米国のUSスティールの標語「Safty First」
を訳したもの。日本で最初に掲げた足尾銅山では「安全専一」
と言った。足尾銅山歴史館のガソリンカーで知った。
一方、「ご安全に」という掛け声や挨拶がある。これは
ドイツの炭鉱労働者の間で交わされていたもので、日本では
住友金属工業が最初に使い始めたという。
ドイツ語で何と言うのかは知らないが、丁寧語の「ご」を
付けたのは、いかにも日本的である。
工場で設備設計の仕事をしていた時、大規模な据付工事を
担当した運輸会社工事部の監督さんが、事務所に入って来る
なり大きな声で「ご安全に!」と挨拶した。これが私が聞いた
初めての時である。
この監督さんには、据付やすい機械の足回りや基礎の設計に
ついて、いろいろと教えてもらった。楽で後戻りのない作業が
安全の基本であると言って、作業前の打合わせも綿密だった。
コロナウィルスの感染が拡大する今、皆さんにも自分にも。
ご安全に!
さて、源流点に着いた大場川ウォーキングの後である。
吉川市のニュータウン「きよみ野」には富士山があることを
思い出して歩き始める。幹線通りを一回折れると見えて来る。
永田公園に聳える高さ16mの富士山は「きよみ野富士」と
呼ばれ、子供たちの「草ソリ」のメッカだが、大人たちは、
その頂上からの景色を楽しむ。
北西方向には筑波山、今日は晴れ過ぎて本物の富士山は
残念ながら見えない。代わりに東京スカイツリー。
脇の小富士では幼児のソリがスタート間近か。マスクをした
母親が下で待ち構える、休日らしい長閑な風景である。
公園入口のベンチで「チェアリング」以来の休憩とする。
結局、バスには乗らずここから4キロほどの吉川美南駅
まで歩くことに決め、南へ向かう。市役所の隣りは図書館。
その南側のデザインが洒落ている。
車道を適度に分断し、緑道や小公園が配置される。
「きよみ野」を外れた次の中央緑地、スポーツ広場は調節池
を兼ねているようだ。
強い北風に食事処の暖簾も飛んでいる。そう言えば昼時を
過ぎた頃。
やがて出た広い道は、朝方迂回した工事現場に向かう。
あの工事現場からどこまで伸びる予定なのか。
やっと古くからの通りに出る。既に1時半を回っているので、
角のサイゼリヤで昼食としよう。この昼食の後は次回。