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両社は半導体供給・ライセンス契約を締結した
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半導体事業へのリスクがなくなったクアルコムの株価急伸
巨額の技術ライセンス料支払いなどを巡り2年前から訴訟合戦を繰り広げてきた米アップルと
クアルコムは16日、全ての訴訟を取り下げることで合意したと発表した。収益性が最も高い
半導体事業へのリスクがなくなったクアルコムの株価は急伸した。
両社の発表資料によれば、アップルはクアルコムに一時金を支払うほか、両社は複数年に
わたる半導体供給・ライセンス契約を結んだ。
同契約は4月1日発効で、アップルはクアルコムに特許使用料を支払う。世界各地で起こされた
両社間の訴訟は全て取り下げられるという。一時金や特許使用料などの金額は明らかにされていない。
アップルのティム・クック最高経営責任者(3月25日、米カリフォルニア州クパティーノ)
クアルコム製モデムの供給契約により、アップルはスマートフォン技術で後れを取らないで
済む見込み。スマホ業界は次世代通信規格「5G」へと向かっているが、アップルに現在モデムを
供給しているインテルは来年までスマホ向け5G半導体を投入できない見通しだ。
クアルコムは来年にはアップデートした5Gモデムを供給できると予想される。
アップルの最大のライバルであるサムスン電子は既にクアルコム製半導体を用いた
5G対応スマホを発売している。
ウェドブッシュ・セキュリティーズのアナリスト、ダン・アイブス氏は、
「両社の訴訟合戦は泥仕合になると懸念されていたが、アップルは5Gと技術ライセンスの
問題を考え、和解が最善だと理解したと私はみている」とし、「両社とも、訴訟は和解よりも
失うものが多い」と説明した。
発表を受け、16日の米株式市場でクアルコムの終値は23.2%高となった。
アップルはほぼ横ばい。アップルとクアルコムは発表資料以上のコメントを控えた。
原題:Apple, Qualcomm Reach Courthouse-Steps Settlement to Suits (1)(抜粋)