米艦がホルムズ海峡でイラン無人機撃墜 「自衛措置」とトランプ氏
【7月19日 AFP】米軍は18日、中東のホルムズ海峡(Strait of Hormuz)で、イランの無人機
(ドローン)を撃墜した。無人機は米艦艇のうち1隻まで約900メートルの距離に接近していたという。
ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領がホワイトハウス(White House)で発表した。
トランプ大統領は、米強襲揚陸艦ボクサー(USS Boxer)が「自衛措置を取った」と説明。
また、同大統領は無人機について「同艦と同艦乗員の安全を脅かして」いたとし、「直ちに破壊された」
と述べた。
米強襲揚陸艦ボクサー(USS Boxer)
トランプ政権がイランに相次ぎ制裁を科す中、湾岸地域では両国間の緊張が高まっている。
同大統領は「米国はすべての国に対し、航行の自由と世界貿易を乱そうとするイランの企てを
非難することを求める」と表明。また「私は他のすべての国に対し、(ホルムズ)海峡を通過する
自国船舶の保護と、今後のわれわれとの協力を求める」と述べた。
イランのモハンマドジャバド・ザリフ(Mohammad Javad Zarif)外相は18日、米ニューヨークで、
国連(UN)のアントニオ・グテレス(Antonio Guterres)事務総長と会談するため国連本部に
到着した際、「きょう、無人機を失ったという情報はない」と述べた。
米海兵隊、ホルムズ海峡で電波妨害システムを使ってイランの無人機を撃墜
ホルムズ海峡でイランの無人機が米海兵隊の電波妨害システムで撃墜された。テレビ局ABCが18日、
米国防総省筋の情報をもとに報じた。
先にトランプ米大統領は、ホルムズ海峡で18日、米海軍の強襲揚陸艦ボクサーがイランの無人機を
撃墜したと発表した。軍司令部によると、イランの無人機がボクサーにあまりにも接近したという。
トランプ大統領は、イランの無人機は米艦船に近づくなという「再三の警告を無視した」ほか、
「船とその乗組員の安全を脅かした」と述べた。
なお米ニューヨークを訪れているイランのザリフ外相は記者団に、無人機が米国によって撃墜された
という情報は入手していないと述べた。
この2ヶ月の間、数隻の石油タンカーがペルシャ湾で攻撃を受けた。米国とサウジアラビアは、
イランによる攻撃と非難したが、イランはこうした主張を否定している。
6月20日、イランの空域を侵犯した米国の無人航空機「グローバル・ホーク」は、ホルモズガーン州で
イスラム革命防衛隊空軍によって撃墜されたと報じられた。
このことは中東における緊張を高めることとなった。