自動制御装置スイッチ切られる…総統が現場視察
2018年10月22日 19時57分 読売新聞
普悠瑪列車宜蘭翻覆 事故前監視器影片曝光|中央社即時影音
【蘇澳(台湾北東部)】台湾北東部の宜蘭(ぎらん)県蘇澳で21日に特急列車が脱線し、
18人が死亡、180人以上が負傷した事故で、蔡英文(ツァイインウェン)総統は
22日早朝、事故現場を視察し、事故の状況や死傷者について報告を受けた。
蔡氏は「事故の原因を早急に明らかにするよう捜査部門に求める」と述べた。
22日、台湾北東部・宜蘭県の列車脱線事故現場で、記者団の取材に応じる蔡英文総統(中央)=AP
蔡氏の視察に先立ち、頼清徳(ライチンドォー)行政院長(首相に相当)も現場や負傷者が
運ばれた病院を視察しており、政権を挙げて事故対応を重視する姿勢を示した。
台湾の中央通信によると、検察当局は22日夜、現段階では列車の速度超過が事故原因との
見方を示した。
一方、台湾鉄路管理局幹部は22日、脱線した列車は自動制御装置のスイッチが切られていた
疑いがあることを明らかにした。列車の運行状況や速度などを監視するシステムで、
台湾紙・聯合報はスイッチが切られていたため速度超過を防げず、事故につながった
可能性を指摘した。
また、台湾鉄路管理局の別の幹部は22日の記者会見で、運転士から事故の30分前に
ブレーキシステムに不具合が生じたとの報告が入っていたと語った。
台湾当局は22日から本格的な原因究明に乗り出している。