金正男氏殺害、女2人は「毒物使った襲撃と認識」 マレーシア警察
2017年02月22日 13:13 AFP
マレーシアの首都クアラルンプールで記者会見するマレーシア警察のハリド・アブ・バカル長官(2017年2月22日撮影)
【2月22日 AFP】(更新)北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キム・ジョンナム、Kim Jong-Nam)氏が殺害された事件で、マレーシア警察のハリド・アブ・バカル(Khalid Abu Bakar)長官は22日、マレーシアのクアラルンプール(Kuala Lumpur)で記者会見し、北朝鮮の外交官に対する聴取を要求していることを明らかにした。また、今回の事件に関連して逮捕された女2人は毒物を使った襲撃だと認識していたと述べた。
今回の事件に関連し、マレーシア警察は既に北朝鮮国籍の容疑者5人の身元を確認しているが、さらに3人の聴取を求めている。バカル長官は記者団に対し、この3人の中には在マレーシア北朝鮮大使館の2等書記官と、北朝鮮の航空会社の職員が含まれていると述べた。
バカル長官は「われわれは書面で駐マレーシア大使にこの2人に対する聴取を要求した。北朝鮮大使館がわれわれに協力し、早期の聴取を許可してくれることを期待する。そうでなければ、強制的に出頭させる」と述べた。
マレーシア警察は身元を確認した5人は犯行に深く関与したと考えているとバカル長官は述べた。4人は事件当日に出国したが、残る1人はマレーシアで拘束されている。
また、逮捕された女2人は自分たちが持っているのは毒物だと知っていたのかと記者から質問されたバカル長官は「動画を見ただろ?女は(金正男氏を襲った後で)すぐに手を洗いにトイレに行った。毒が使われたことをはっきりを認識し、手を洗う必要があったからだ」と述べた。
バカル長官は、いずれも女性のベトナム人のドアン・ティ・フオン(Doan Thi Huong)容疑者(28)と、インドネシア人のシティ・アイシャ(Siti Aishah)容疑者(25)は、事前にクアラルンプールで犯行の練習をしていたと述べた。
インドネシアの警察は、アイシャ容疑者は人々にいたずらを仕掛けるテレビ番組に出演していると思い込まされていたとの見方を示していた。