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ロヒンギャ弾圧、イスラム諸国に広がる抗議活動 / アウンサンスーチー国家顧問のノーベル賞剥奪を申請 / トルコが積極的に支援活動

2017-09-08 00:31:12 | 民族・人種問題・宗教・人権問題(差別・迫害)

ロヒンギャ弾圧、イスラム諸国に広がる抗議活動

インドネシアの急進組織、ミャンマーに乗り込む勢い

2017 年 9 月 7 日 12:09 JST    THE WALL STREET JOURNAL     By Ben Otto and Anita Rachman

インドネシアのジャカルタにあるミャンマー大使館前で抗議する人々(6日)

【ジャカルタ(インドネシア)】ミャンマーのイスラム系少数民族ロヒンギャ約12万5000人に国外脱出を強いているミャンマーの

軍事作戦に対して、インドネシアで6日、数千人規模に上る市民の抗議デモが行われた。その他のイスラム世界でも、ミャンマーに

対する怒りが広がり、ノーベル平和賞を受賞した同国の事実上の指導者アウン・サン・スー・チー氏への憤りも表面化している。


 インドネシアやトルコなどの国ではロヒンギャ弾圧への抗議活動が行われ、各国政府はミャンマーでの暴力を中止させるよう介入を

求める圧力を受けている。ミャンマーでは、ロヒンギャは長い間迫害され続けてきたが、今年8月25日以降、村落が燃やされたり

戦闘が勃発したりした。このため大勢のロヒンギャ住民が隣国バングラデシュに逃げ込んでいる。村落破壊や戦闘などによる死者は

何百人にも及んでいる。


 世界最大のイスラム人口を抱えるインドネシアの首都ジャカルタでは、警察の発表によると約5000人が抗議デモに参加した。

参加者たちは、ミャンマー大使館の閉鎖と暴力中止を求めた。


 インドネシアで強い政治的影響力を持つ急進派組織「イスラム防衛戦線(FPI)」は、ミャンマーに「開戦」を宣言する用意があると

述べた。FPIの報道担当者は記者団に対し、「インドネシアとミャンマーの両国政府がロヒンギャの殺害を止められないのなら、

われわれがジハーディスト(聖戦主義者)を送り込んで同胞たちを守る」と述べ、FPI にはミャンマーに行く準備のできている志願者が

1万人いると主張した。


 安全保障アナリストらはおおむね、インドネシア人がミャンマーで大規模なジハード(聖戦)を仕掛ける可能性はないとみている。

それは例えば、ミャンマーとインドネシアの間には陸続きの国境がないからだ。だが、インドネシア政府の予防的な対応は迅速で、

FPIがジャワ島中部の仏教寺院群ボロブドゥールで行う構えをみせていた抗議デモを禁止した。これは、ミャンマーの宗教的対立が

インドネシアに波及することを政府が懸念している表れだ。

 ミャンマーが幅広く非難を浴びたきっかけは、北部ラカイン州でロヒンギャの反政府勢力が同国の治安部隊に仕掛けた攻撃に

対する同部隊の措置だった。ラカイン州はバングラデシュとの国境に近く、国籍のないロヒンギャが多く住む地域だ。

ミャンマー軍によると、8月25日以降400人前後が死亡しているが、その大半は反政府勢力の戦闘員だという。国連は12万5000人

近くのロヒンギャがバングラデシュに逃げ込んだと推定している。

 

 ミャンマーは、同国内にいる推定100万人のロヒンギャは、バングラデシュからの不法移民とみなしており、渡航制限やその他の

規制を課している。ロヒンギャのなかには、何世代にもわたってミャンマーに住んでいる人々も少なくない。


 トルコやマレーシア、パキスタンなどの当局者はこうした弾圧を非難しており、スー・チー氏の姿勢に疑問を投げ掛ける向きも

少なくない。スー・チー氏は軍事政権への非暴力抵抗活動でノーベル平和賞を受賞した人物。ミャンマーは依然として軍部に根強く

支配されているものの、同氏は同国の事実上の指導者になっている。


 スー・チー氏の事務所は最近、国際援助機関がロヒンギャの戦闘員を支援していると非難しており、報復を恐れた国連が職員の

一部を避難させる事態になっている。


 インドネシアのルトノ・マルスディ外相は今週、スー・チー氏やミャンマー軍部のトップと会談し、「あらゆる形態の暴力」の停止を

求めた。またバングラデシュ入りしたルトノ外相は、ロヒンギャ難民の突然のバングラデシュ流入への対応でインドネシアの支援を

約束した。


 トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、「ミャンマーでの虐殺に人類全体が沈黙したままだ」と述べ、この問題を今月の

国連総会の会合で取り上げることを約束した。また同大統領の妻と息子は、この問題に目を向かせるためバングラデシュを訪問する

計画だという。

ロシアのイスラム教徒多数派の共和国チェチェンでは、ロヒンギャに対する「ジェノサイド(大量虐殺)」(同共和国の指導者ラムザン・カ

ディロフ首長)に抗議するため、何万人もの人々が集会に参加した。

 

 シドニーを拠点とする政策シンクタンク、ローウィ国際政策研究所(LIIP)のアーロン・コネリー氏は「この問題で行動を起こすよう

求める圧力がイスラム教徒住民の多い国の政府に対して強まるだろう」と語った。

 

 同氏は「例えばマレーシアやインドネシアで抗議行動が強まったとしても意外ではないだろう」と述べ、「周辺地域では、ミャンマーや

仏教徒を標的としたテロリスト攻撃を正当化する理由として、この暴力が利用される場合もあるだろう。ジャカルタのミャンマー大使館で

2013年に発生した爆弾テロ未遂事件のようにだ」と述べた。


 グローバルリスクのコンサルタント会社ユーラシア・グループのピーター・マンフォード氏は調査ノートの中で、ロヒンギャをめぐる

直近の出来事は、スー・チー氏の「軍部を統制する能力不足」を浮き彫りにしたと述べ、ミャンマーの国際パートナーとの間の緊張を

受けて、同国が一段と隣国の中国寄りに傾斜する可能性もあると予想した。

 

 ミャンマーが英国から独立を勝ち取った後、ロヒンギャは市民権(国籍)を否定された。そしてしばしばベンガル人(バングラデシュ

からの不法移民)とされて見捨てられた。現在、テントが並ぶ難民キャンプに限定された生活を送る人も多く、そこでは国連や

その他の団体によって提供される食料や医療サービスに依存している。

 

 2012年には、ミャンマーで仏教徒住民との衝突によりロヒンギャ約140人が殺害された。しかし、この衝突をきっかけに現地では

反イスラム感情が広がった。それ以降、援助機関はロヒンギャの難民キャンプに食料や医薬品を届ける人を見つけるのが難しく

なっている。


What's behind the mass exodus of Rohingya Muslims in Burma?

 

【ミャンマー ロヒンギャ迫害】 イスラム教育科学文化機関、アウンサンスーチー国家顧問のノーベル賞剥奪を申請

イスラム教育科学文化機関(ISESCO)は、ミャンマーのアウンサンスーチー国家顧問のノーベル賞剥奪を申請した。

 05.09.2017   TRT

ミャンマーのロヒンギャ(ラカイン州のムスリム)は、さらされている迫害を全世界に訴えようとしている。

数多くの国がこの迫害を見過ごしてはならないと呼びかける一方、発生しているこの迫害をまずミャンマー政府が黙認している。

政府当局者は、軍が家々を襲って何千人もの人を殺害していることに沈黙を守っている。


ラカイン州の市民社会組織は、迫害にさらされたロヒンギャ約1000人が死亡したと述べているが、黙認している政府当局者として

まず挙げられるのはアウンサンスーチー国家顧問である。アウンサンスーチー国家顧問は、ミャンマーの人権のために闘う中で

15年間の禁固刑を受け、最も有名な政治犯とされており、ノーベル平和賞を授与されている。


虐殺に沈黙を守っていることによって世界メディアで最も有名な新聞から反発を受けているアウンサンスーチー国家顧問のノーベル賞

剥奪に関する議論が始まった。


イスラム教育科学文化機関はこの方向で一歩を踏み出し、ノルウェー・ノーベル委員会が1991年にノーベル平和賞を授与した

アウンサンスーチー国家顧問が、祖国で発生している人道に対する罪に対して見せている姿勢により、そのノーベル賞の剥奪を

申請した。


ミャンマー軍が武装民兵との戦いを理由にラカイン州で続けている攻撃では、8月25日以降数多くのロヒンギャが死亡した。

攻撃の標的となった60以上の村のうち何十もの村が焼かれ、何万人ものロヒンギャも生命の安全のため地域から避難しようと

している。


ロヒンギャは、陸上や海上のルートを使ってミャンマーからバングラデシュへ移動しようとしている。

国連は現在までに12万5000人以上のロヒンギャがバングラデシュに入国したと伝えているが、何万人がまだ国境地帯で待機し

続けている。

 

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トルコはロヒンギャ支援に積極的に動いています。

【ミャンマー ロヒンギャ迫害】 トルコエミネ夫人とチャウショール外相、バングラデシュにあるロヒンギャのキャンプを訪問へ

トルコは、ミャンマーでロヒンギャが受けている困難を解決する道を模索している。

 06.09.2017   TRT

エルドアン大統領夫人 エミネ夫人

レジェプ・ターイプ・エルドアン大統領のエミネ夫人は、ミャンマー軍の虐殺を逃れたロヒンギャが避難しているキャンプを訪問するため、

今日(9月6日)バングラデシュへ出発する。

これについて、ハカン・チャウショール副首相から発表が行われた。

チャウショール副首相は、エミネ夫人がメヴリュト・チャウショール外務大臣やトルコ国際協力調整庁(TİKA)のセルダル・チャム代表と

共にバングラデシュを訪問すると述べた。


またチャウショール副首相は、トルコ国際協力調整庁が行う支援の詳細も明らかにした。

これによると、地域で続く安全上の問題により、支援は上空から届けられる。

1000トン分の支援の中には衣類、食料、緊急必需品がある。

トルコがロヒンギャに送る支援は、10万家族の必需品をまかなうことができる。


一方、外務省から行われた発表によると、チャウショール外務大臣は、ミャンマーのラカイン州北部で発生した事件の結果、

バングラデシュに避難することを余儀なくされたロヒンギャ難民約12万人と以前同国へ避難していたロヒンギャの生活条件を視察し、

この件でトルコができる支援を特定する目的で、9月7、8日にバングラデシュを訪問する。

チャウショール外務大臣は、訪問の一環として首都ダッカでバングラデシュの当局者や国際支援組織の代表者たちと会談する。

エミネ夫人は9月7日にバングラディシュに到着しました。


トルコ閣僚もミャンマーのロヒンギャに対する虐殺を非難

メヴリュト・チャウショール外務大臣は、ミャンマーのラカイン州(旧アラカン州)にいるロヒンギャ(ラカイン州のムスリム)に対する虐殺に関し、人道外のこの処置をこのような形で続けることはできないと語った。

29.08.2017   TRT

チャウショール大臣は、モルジブのモハメド・アーシム外務大臣と会談後に共同記者会見を開き、

「もはや根本的な解決策が必要である。世界全体がこの問題に敏感である必要がある」と述べた。


また、オメル・チェリキ欧州連合(EU)担当大臣兼交渉代表は、ミャンマーのラカイン州でこの3日間に何千人ものロヒンギャが

虐殺されており、10万人以上のロヒンギャが居場所を追われたと明かした。


チェリキ大臣は、ソーシャルメディア上で虐殺に反発を示した。

チェリキ大臣は虐殺の写真を載せてシェアを行い、「国際法や国際機関がまるで存在しないかのようだ。ラカイン州での虐殺が

傍観されている。人道に対する罪がジェノサイドになった」と述べた。


チェリキ大臣は、国連やEUの機関が迅速で効果的な方法により地域の虐殺を止めることを率先する必要があると強調した。


ベキル・ボズダー副首相も、「ジェノサイドを思わせる虐殺を厳しく非難する」と述べる一方、増える暴力、死者、負傷者により非常に

遺憾であり、懸念を抱いていると述べた。