ハリケーン「イルマ」、フロリダを北上 停電や倒木被害
2017.09.11 Mon posted at 10:42 JST CNN
CNN) 大型ハリケーン「イルマ」は10日、フロリダ州に上陸し、勢力をやや弱めながら同州の西岸沿いに北上した。
現地では暴風による倒木や停電の被害が報告され、大規模な高潮が懸念されている。
同日午後5時(日本時間11日午前6時)の発表によると、上陸時に5段階中2番目の「カテゴリー4」だったイルマの勢力は
「カテゴリー2」に弱まった。最大風速は約49メートル。州南西部のネープルズ北郊から中西部タンパ方面へ向かっている。
タンパなどの都市では11日にかけ、夜間外出禁止令が出された。
南西部の沿岸では3~4.5メートルの高潮が発生する恐れがある。それ以外の地域でも木が倒れ、送電網が破壊されるなどの
被害が出ている。
州全体で300万世帯以上が停電している。同州の電力会社によると、イルマの影響による停電は計340万世帯と、同社史上最悪
の規模に及ぶ可能性がある。
フロリダ州のほぼ全域にハリケーン警報が出された。暴風の被害を受ける恐れがある住民は、同州とジョージア州南部で計800万
人に上る。
南東部マイアミでは10日、約40メートルの暴風が観測され、この影響で75万世帯が停電した。同市内ではココナツの実などが
飛ばされ、少なくとも2台のクレーン車が倒れた。
ジョージア州のディール知事は、非常事態宣言の対象を州全域に拡大した。州政府機関は緊急の業務を除き、11日から12日に
かけて閉鎖される。11日は全ての学校が休校となる。
米国では先月、テキサス州を襲ったハリケーン「ハービー」で70人以上の死者が出たばかり。同じ年にカテゴリー4のハリケーンが
2つ続けて米本土に上陸したのは、観測史上初めてだ。