処刑説の北朝鮮・金革哲対米特別代表、生存している=CNN
写真はハノイで2月撮影(2019年 ロイター/Athit Perawongmetha)
[ソウル 4日 ロイター] - 米CNNは4日、3月に処刑されたと韓国紙に報じられた北朝鮮の
金革哲(キム・ヒョクチョル)米国担当特別代表は生存していると報じた。ただ、拘束されており、
2月の米朝首脳会談が物別れに終わった責任について調査を受けているという。
米朝首脳会談前の事務レベルの協議を任された金革哲氏など幹部らが首脳会談が決裂した責任を
問われ粛清された説についてここ5日間、さまざまな報道が飛び交っていた。
CNNは複数の匿名筋の話として、金革哲氏は生存しているが拘束されていると伝えた。
「重い刑罰」が科される可能性がなおあるとしている。
韓国の朝鮮日報は5月31日、消息筋の話として、金革哲氏が3月に処刑されたと報じていた。
この報道が出た際、関係筋はロイターに対し、同氏には刑罰が科されたが、処刑されたという証拠は
ないと語っていた。
朝鮮日報はまた、対米協議で主導的役割を果たした金英哲(キム・ヨンチョル)朝鮮労働党副委員長が
強制労働と思想教育を受けるための施設に送られたと報じていた。
ただ、北朝鮮国営メディアは3日、金英哲氏が金正恩・朝鮮労働党委員長の芸術鑑賞に前日に同行した
際の写真を報じており、健在していることが確認された。
CNNは金英哲氏は米朝首脳会談以降、実権を奪われたに近い状態だが、強制労働は科されていないと
伝えた。
金正恩氏の妹、金与正(キム・ヨジョン)氏も4日に国営メディアが報じた写真の中で、金委員長と
その妻の李雪主(リ・ソルジュ)氏の横に並んで着席している姿が写っていた。最近は金委員長に
同行している姿が伝えられていなかった。