米トイザらスが破産法適用を申請 ネット通販拡大で苦戦
2017.09.19 Tue posted at 18:34 JST CNN
ニューヨーク(CNNMoney) 米おもちゃ販売大手トイザらスが18日、連邦破産法11条の適用を申請した。
インターネット通販が広まっている影響で、近年業績が悪化していた。
トイザらスが抱える負債は約50億ドル(約5600億円)に上る。
同社の本社は米ニュージャージー州にあり、従業員は全世界で6万5000人近く。
カナダの子会社も並行して破産手続きを進めるが、世界約1600店舗での営業は続けるという。米国とカナダ以外の約255店舗に
ついては申請の対象になっていない。
トイザらスは近年、米アマゾンなどの通販業者に市場を奪われて苦戦していた。2005年に投資ファンドのグループに買収されたが、
その後も赤字が続き、今年第1四半期は売上高が前年同期を4%余り下回った。損失は1億6400万ドルと、前年同期の1億2600万
ドルからさらに膨らんでいた。
第2四半期の決算発表は26日に予定されている。
日本の販売店には影響はありません。
米トイザラス破産検討か 安売り、ネットに苦戦
2017.9.7 07:11 産経新聞
米CNBCテレビは6日、米玩具大手トイザラスが破産手続きも選択肢の一つとして経営再建策を検討していると報じた。
約4億ドル(約440億円)の債務が2018年までに返済期限を迎えるため、再建を支援する法律事務所と契約した。
米小売り大手ウォルマート・ストアーズの安売り攻勢や、米インターネット通販大手アマゾン・コムとの競争激化で経営環境が厳しく
なっている。
これまでは投資ファンドの支援を受けて資金繰りをこなしていたが、小売店の倒産増加で、借り換えが難しくなっているという。
トイザラスは8月下旬にニューヨークの繁華街タイムズスクエアで約2年ぶりに店舗を期間限定で復活させた。
米玩具大手トイザラスが、米ニューヨークの繁華街タイムズスクエアに復活させた店舗=8月26日
子供の頃、デパートのおもちゃ売り場は結構大きかったし、街にも個人経営のおもちゃやさんもあった。手に取っていろいろ見ることができ、
誕生日やクリスマスに買ってもらうものの色や感触を確かめ、楽しみにしていた。今はそういう経験をする場所がとても少なくなってしまった。
トイザらスのような大きな玩具店は見本展示が沢山あり、子供にとっては楽しい場所なので、店舗が減っていくのは寂しい限りです。
我が家のすぐそばにも小規模でしたがトイザらスがありましたが、かなり前に閉店。現在エロビデオ屋。。。。
米トイザらスに債務整理の報道、日本法人への影響は
9月6日(米現地時間)、アメリカの複数のメディアが玩具販売大手のToys "R" Us, Inc.(DUNS:006985808、
ニュージャージー州、以下米トイザらス)が債務整理を目的に法律事務所と契約を結んだと報じた。一部では破産申請の
可能性も報じている。
2017/9/7 東京商工リサーチ
日本トイザらスへの影響
日本のトイザらス事業は、日本トイザらス(株)(TSR企業コード:350937800、神奈川県)が手掛けている。9月7日(日本時間)、
日本トイザらスの担当者は東京商工リサーチの取材に応じ、「米トイザらスは50億ドル(5,500億円)の債務がある。
このリファイナンスを検討しているのは事実である」と述べた。ただ、「この動きが日本のビジネスに直接影響を与えることはない」との
認識を示した。
トイザらスグループの資本関係
日本トイザらスは、ティーアールユー・ジャパン・ホールディングス・エルエルシーとティーアールユー・ジャパン・ホールディングス2・エ
ルエルシーの2法人が株主となっている。2法人の出資比率や所在地は非公表。
2法人は、トイザらス・アジア・リミテッド(香港、以下トイザらスアジア)の支配下にある。トイザらスアジアには、米トイザらスが
約85%、FUNG RETAILING LIMITED(DUNS:686542549、香港)が約15%を出資している。
日本トイザらスは9月1日付で新社長が就任
9月6日現在、日本トイザらスの商業登記簿は登記事件中で閲覧することができない。管轄法務局によると、登記内容の変更申請が
最近なされ、完了は9月22日頃になるという。
今回の変更申請は、代表者交代によるもののようだ。日本トイザらスは9月1日付で、ディーター・ハーベル氏が代表取締役社長に
就任している。同氏は、オーストリア出身だが、日本に約20年在住しているという。
日本コカ・コーラ(株)(TSR企業コード:291149200、東京都)のバイス・プレジデントや(株)ラコステジャパン(TSR企業コー
ド:295100451、東京都)の社長などを歴任している。
日本トイザらスの業績
東京商工リサーチのデータベースによると、日本トイザらスの2017年1月期の売上高は1,405億円で前期より3.1%減収となった。
これは既存店の改装などが影響したようだ。
今期(2018年1月期)の業績について、日本トイザらスの担当者は「具体的な数値は出せないが、順調に推移している」という。
米トイザらスの債務整理の報道を受け、東京商工リサーチには9月7日(日本時間)早朝から日本トイザらスへの影響に関する
問い合わせが相次いだ。
トイザらスは一般消費者にも浸透しているだけに、インパクトも大きい。今のところ混乱は見られないが、今後の米トイザらスと
日本トイザらスの動向が注目される。