仏大統領 国連総会演説でパリ協定履行を強調
9月20日 5時11分 NHKニュース
フランスのマクロン大統領は、アメリカのトランプ大統領が脱退を表明した地球温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」について、
国連総会での演説で「協定の再交渉はできない」と述べ、アメリカ抜きでも協定を履行していく考えを強調しました。
フランスのマクロン大統領は19日、ニューヨークで開かれている国連総会で、初めてとなる演説を行いました。
この中で、トランプ大統領が脱退を表明した「パリ協定」について、トランプ大統領の決定は尊重するとしながらも「協定の再交渉は
できない。ドアは常に開いているが誰かが止まったからといって待つことはしない」と述べ、アメリカ抜きでも協定を履行していく考えを
強調しました。
そのうえで、発展途上国での温暖化対策を資金面で支援するため、ことし12月に首脳級の会合をパリで開くとしています。
また、核実験と弾道ミサイルの発射を続ける北朝鮮への対応について「緊張を高めるのは反対だ。フランスは対話の道を閉ざす
ことはしない」と述べ、北朝鮮を交渉の場に戻すため外交努力を続ける考えを示しました。
マクロン大統領に先立って演説したトランプ大統領がアメリカの国益を最優先する考えを強調したのに対し、マクロン大統領は
繰り返し国際的な協調の大切さを訴え対照的な演説となりました。