蔡総統の活動、決断は早いです。
◎就任翌日に国民党前政権が改訂した学習指導要領を元に戻すことを決定。中国寄りだった教科書を改訂前にもどしました。
◎週明けの月曜日(5月23日)には、2014年春に立法院などを占拠した学生126人に対する刑事告訴を撤回すると発表したのだ。
◎日本との海洋協力対話を立ち上げると発表した。
その際、沖ノ鳥島について馬英九前政権が「岩礁だ」と断定していたのを修正し、「法律上の特定の立 場を取ら ない」との見解も示した。
李大維外交部長(外相にあたる)は5月25日、立法院での質問に対し、台湾の立場は「岩礁と主張することでなく、国 連の決定を尊重す る」ことだと答弁
している。蔡英文新政権は、漁業問題として台湾漁船の利益を確保すればよい、法的問題で日本と争う必要はない と判断したのだ
国民の利益を考えたら余計な争いは不要。なんて前向きな考えなんでしょう。争っていたら、紛争中漁業もできなくなってしまいますからね。
<中国の対応>
●新指導者と述べ「蔡英文」の名前を出さない
中国で台湾政策を取り仕切る国務院台湾事務弁公室は、蔡英文氏の総統就任当日、談話を発表した。
その中で注目したいのが、「台湾当局の新領導人(新指導 者)」とは述べながら「蔡英文」という名前を1度も出さずに就任演説を論評した中国の態度だ。
自分たちの意に沿わない人間は、存在自体をも無視したいとい う中国共産党の願望が露呈した格好だ。 新潮社foresightより一部抜粋
●1つの中国を認めろ(92年コンセンサス)
新政権に対する圧力として、92年コンセンサスを認めない限りは、台湾側のカウンターパートである行政院大陸委員会(蔡英文が2000年~04年までトッ
プである主任を務めた)と対話しないと発表した。foresightより一部抜粋
●WHO総会出席への妨害
蔡英文総統就任から3日後、ジュネーブでは世界保健機構(WHO)の総会が開催され、台湾からも新政権を代表して新「衛生福利部長(我が国の厚生労
働相に相当する)」がオブザーバーとして出席した。
台湾は毎年WHOの総会に出席しているが、今年は招待状がなかなか届かず、総会の開催が間近になってようやく招待状が送られてきた。それには中
国の 「一つの中国」主張をリマインドさせる文言が書かれていたが、台湾側はこれには構わず出席したのでWHOでは例年通りの扱いが一応確保された
形になった。
詳しい事情は不明だが、中国がWHOに対し何らかの働きかけを行っていたことは確かである。今年は、「一つの中国原則」を台湾が認めなければ招待さ
れないだろうと中国の高官が話したという報道もあった。
●、「蔡英文の正体(起底蔡英文)」と題する論文で女性蔑視発言・・・・これは酷い
5月24日、「蔡英文の正体(起底蔡英文)」と題する論文が新華社傘下の『国際先駆導報』に掲載され、新浪、網易、捜狐などの大手サイトもそれを転載し
た。新華網も一時転載したと言われている(米国に本拠がある『多維新聞』5月25日付)。
執筆者は台湾との関係の窓口である海峡両岸関係協会の理事、王衛星であり、
その内容は、蔡英文が独身であることを理由にしてその行動と政策を論じる という非常識なものだった。
それだけでもこの論文の程度の低さが分かるだろうが、王衛星は蔡英文を「女政客」と呼び、
独身だから「愛情など情感で引き留め られることがない」「家族の制約もない」「子供のケアをする必要もない」「その行動は偏っており、身勝手であり、
また極端になる」などと暴言を書き連ね た。
これにはBBCやVOA(ボイスオブアメリカ)、など欧米のメディアは敏感に反応し、
また、中国のインターネットも王衛星論文は女性蔑視であると厳しく批判して、「これまで読んだ中で最も愚かで人を傷つける文章だ」「むかつく」などと書き
込み、王論文は炎上した。
さすがに中国の当局もこの論文を問題視して削除し、翌日にはどのサイトでも見られなくなった。
削除を指示したのは習近平主席であったとも言われている(先に引用した『多維新聞』)。
馬政権は親中、反日路線(韓国併合を植民地、慰安婦について問題視)でしたが、蔡政権で台湾と日本が良い関係を保っていくでしょうね。
蔡総統は親日の李登輝元総統の門下生ですので、かなりの親日路線ででくると思います。
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