WTO発展途上国を除外されると農産物に打撃。 「1兆4900億ウォン 農業補助金、半減する。」
2019.07.27 21:15 朝鮮日報(朝鮮語)
もしWTOで、韓国が発展途上国の地位を失ったらどうなるでしょうか?これまで保護されてきた農産物
分野が,直ちに打撃を受ける可能性が高いです。
[リポート]
韓国は1996年OECD加入当時、農業分野だけを途上国の特恵を受けました。
しかし、トランプ大統領がOECD加盟国には発展途上国の地位維持を中断させると言っている国に
韓国が含まれ、直ちに韓国の農産物分野が打撃を受ける可能性が高くなりました。
開発途上国の地位によって関税幅が変わるからです。発展途上国として認められれば、最大17.3%に
ついて関税削減を最小化することができます。
一方、先進国に分類されると、農産物の4%だけが保護されて関税を大幅に引き下げなければなりません。
米を特別品目に指定している現在は513%の関税を課すが、一般の品目になった場合、関税が70%削減
され、154%水準に低下します。
農業補助金も半分に縮小されると思われます。韓国は米変動直払金の名目で年間1兆4900億ウォンの
農業補助金を出しているが、先進国になると、補助金は7千億ウォン台に落ちます。
問題は高度成長を成し遂げた韓国が、これからは途上国の地位を主張するのは難しいということです。
政府も国際的な趨勢である農業開放を防ぐ名分がありません。
これに対して農食品部は、「WTO農業交渉が妥結するまでは、現在の関税がそのまま維持されると思う」
と発表しました。
朝鮮日報日本語版にも掲載されました。
韓国、先進国扱いでコメ関税「513%→154%」…農業補助金も大幅削減
2019/07/29 10:40 <iframe class="hatena-bookmark-button-frame" style="font-size: 14px;" title="このエントリーをはてなブックマークに追加" frameborder="0" scrolling="no" width="50" height="20"></iframe>朝鮮日報
トランプ大統領の主張通りに世界貿易機関(WTO)で韓国の開発途上国の地位が剥奪された場合、
打撃を受けるのは農業分野だ。WTO体制では先進国と開発途上国を分類する際、各国それぞれの
選択を加盟各国が暗黙的に同意する方式を用いるが、韓国は農産物分野を除く分野では開発途上国の
地位を主張しないという条件で、開発途上国にとどまっている。アジアでは韓国以外に中国、香港、
シンガポール、台湾などがWTOで開発途上国に分類されている。
開発途上国に分類されれば、自国の農業を保護するために輸入農産物に高い関税をかけたり、
国内の農産物に補助金を支給したりすることが容易だ。そのおかげで韓国はコメ、ニンニク、
トウガラシ、ゴマといった農作物に300-600%の高い関税をかけることができる。
しかし、先進国に分類されれば、高率の関税をかけることはもはや難しくなる。新たな多国間協定で
あるドーハ開発アジェンダ(DDA=ドーハラウンド)の案によると、韓国が先進国になった場合、
コメを「センシティブ品目」として保護しても、現在513%である関税率を393%に引き下げなければ
ならない。一般品目にまで緩和すれば、関税が154%まで低下する。
農業補助金の支給基準も現在より複雑になる。国会予算政策処によると、韓国が財政支出や租税支出
(税金減免など)で支出する農業補助金は年間11兆ウォン(約1兆100億円)に達するが、
先進国になった瞬間、その相当部分を削減しなければならない。これについて、韓国農林畜産食品部は
27日、説明資料を発表し、「米国はWTO加盟国が現在享受している開発途上国への優遇を放棄しろと
言っているのではなく、ドーハラウンドは加盟国の立場の差から交渉が10年以上中断している。
現在適用されている農産物関税や補助金は次期農業交渉妥結までそのまま維持される」と指摘した。
WTOに代表される現在の多国間貿易体制で、韓国の農業分野における開発途上国の地位は容易には
揺るがないという意味だ。
しかし、WTOとは別に米国が個別の国を相手に二国間交渉を行ったり、WTOへの提訴などを通じ、
独自の規制に乗り出す可能性は残されている。トランプ大統領は「WTOが90日以内に開発途上国の
優遇撤廃問題を進展させられなければ、個別国に対する開発途上国の待遇を一方的に中断する」と
表明した。対外経済政策研究院のソ・ジンギョ氏は「開発途上国卒業に備えた徹底した対策とともに、
農産物の直接買い取り制度など補助金制度の改善が必要だ」と指摘した。