金正恩氏が軍関連公演を鑑賞 粛清説の金英哲氏も同席
【ソウル】北朝鮮の朝鮮中央通信は3日、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)
と夫人の李雪主(リ・ソルジュ)氏が前日に、軍人家族の芸術コンクール入賞者による公演を
鑑賞したと報じた。粛清説が出ていた金英哲(キム・ヨンチョル)党副委員長も同席したことが分かった。
一部の韓国メディアは、2月末の米朝首脳会談が物別れに終わったことから、対米交渉を担っていた
金英哲氏に強制労働と思想教育の「革命化措置」が取られたと伝えていた。
だが、朝鮮中央通信が公開した公演観覧の写真などでは、金委員長から5人目の席に金英哲氏が
いることが確認できる。
金英哲氏は対米・対韓業務を担当する統一戦線部長を兼任していたが、4月に開催された
党中央委員会総会で同職はチャン・グムチョル氏に交代した。そのため、金英哲氏が成果を
得られなかった米朝首脳会談の責任を取らされたのではないかという観測が消えずにいた。
この日の公演観覧には、崔竜海(チェ・リョンヘ)最高人民会議常任委員長、党副委員長の李万建
(リ・マンゴン)氏、朴光浩(パク・グァンホ)氏、金平海(キム・ピョンヘ)氏、李洙ヨン
(リ・スヨン)氏ら党幹部が勢ぞろいした。