中朝間で異例の「非難合戦」 石炭停止の措置で
2017.02.25 Sat posted at 16:21 JST CNN
香港(CNN) 北朝鮮の朝鮮中央通信は25日までに、北朝鮮産石炭の輸入停止を発表した中国の対応に触れ、「米国の音に合わせて踊っている」との批判を伝えた。中国への名指しは避けたものの、「ある隣国は貿易を遮断する非人道的な措置に踏み切った」となじった。
朝鮮中央通信の報道は23日だが、中国の国営紙「環球時報」は24日にこれに反論する記事を即座に掲載。「石炭の輸入停止は北朝鮮に苦痛と怒りの衝撃を与えることになった」と指摘。「中国政府は常に確信を抱きながら、対北朝鮮関係で困難な問題に対処するだろう」とも伝えた。
中国は北朝鮮の唯一の同盟国と受け止められており、両国間でこの種の論争が公に露出するのは極めて珍しい。ただ、中国外務省の対応は抑制的なものになっており、報道官は、中国は相互関係の有益かつ健全な発展のため北朝鮮と協働する用意があると語った。
中国商務省は18日、北朝鮮からの石炭輸入を今年の年末まで停止すると発表していた。国連安全保障理事会が昨年11月に採択した決議に沿った行動と位置付けたものの、北朝鮮が実施した直近の弾道ミサイル発射試験を受けた形の措置ともなっていた。専門家の間では北朝鮮の現体制に対する中国の嫌気を見せ付けたとの見方が出ている。
北朝鮮にとって石炭は主要な輸出品で、重要な外貨獲得源。石炭の輸出先は大半が中国となっている。
朝鮮中央通信は、中国に暗に触れ「大国として振る舞うある隣国は米国の笛に踊らされていながら、停止措置は北朝鮮人民の生活に悪影響を及ぼさず、核開発計画を阻止するためとの口実で卑しい行動に出た」と非難した。
その上で石炭輸入停止は北朝鮮による核兵器開発計画にほとんど影響を与えないと断じた。「わずかばかりの金が遮断され、北朝鮮は核兵器と大陸間弾道ロケットの製造が出来なくなると思い込むのは全く子供じみている」とも主張した。
新華網北京2月25日 中国外交部ホームページによると、外交部の耿爽・報道官は24日の定例記者会見で朝鮮中央通信社が23日、中国が朝鮮に対し核とミサイルの放棄を説得できると考えるのは幼稚だとしたことについて、中朝関係に影響があるかとの質問に答え、中朝は友好的隣国で、われわれは朝鮮と共に努力し、中朝関係の健全で安定した発展を図ることを願っていると述べた。
中国としては北朝鮮は緩衝地帯として生かさず、殺さずの状態で保っておくのが理想なんでしょうが、金正恩を思うようにコントロールできずいる。
正恩は核武装に突っ走っている状態だし、異母兄の暗殺も北朝鮮の犯行とほぼ確定という国際社会からの非難もあびている。
危険な国家であるのは間違いないが、極度の制裁は正恩の暴走を更に促してしまう可能性が高いので、中国も厄介だと思いながらも強行な制裁には出
られないのではないか。