中国四川省地震の死者19人に、世界遺産「九寨溝」近く
[九寨溝(中国四川省) 9日 ロイター] - 中国四川省で8日夜に大きな地震があり、地元政府と国営メディアが9日までに明らかにし
たところによると、19人が死亡、247人が負傷した。死者のうち6人は観光客だという。
四川省当局によると、地震の規模を示すマグニチュード(M)は7.0。震源地はチベット族が多く住むアバ・チベット族チャン族自治州
で、震源地近くには世界遺産に登録されている観光名所「九寨溝」がある。
米地質調査所(USGS)によると、震源の深さは10キロと推定されている。四川省によると、観光客100人が土砂崩れで身動きが取
れなくなっている。
これとは別に、西部の新疆ウイグル自治区で9日朝、M6.6の地震が発生。人民日報によると、32人の負傷者が確認されている。
新華社は9日、四川省の地震があった地域から観光客約3万人が避難したと報道。フランス人男性とカナダ人女性が軽傷を負ったと
伝えた。
四川省の消防当局によると、ホテルのロビーが崩壊して人々が閉じ込められたが、2800人が無事救出された。観光客の国籍は不明
だが、九寨溝は外国人よりも中国人の間で人気が高い。
国営テレビは、被災地域では現在、大部分で電力が復旧し、また軍当局が救助隊員を派遣していると報じた。九寨溝の空港では、
滑走路に被害がないか確認された後、通常通りの業務が行われているという。
四川省政府はソーシャルメディアで、九寨溝を現在訪れている観光客は3万8000人以上と明らかにした。
四川省ではこれまでにもたびたび地震が起こっており、2008年5月の地震では、約7万人が死亡した。
四川省 九寨溝の被災地に観光客3万5千人 9日中に全員撤退へ
2017年08月09日15:53 人民網
現在、残された観光客を撤退させる準備が進められており、ツアー客や自動車で来ている観光客は甘粛省文県や四川省綿陽平武
県から順次撤退する。その他の観光客は統一して手配された車両に乗って、綿陽市平武県から順次撤退することになる。9日午後6時
までには、全ての観光客の撤退が完了すると見られている。
9日、観光客は四川省九寨溝県から順次撤退する。8日に発生したM7.0の地震の震源の深さは20キロと推定されている。
中国国務院抗震救災指揮部が、国家2級地震救助緊急時対応措置を講じている。