中国軍機が台湾海峡の中間線越え、台湾「今は武漢ウイルスに対処すべき時」
2020年2月11日 12:20 発信地:台北/台湾 AFP
台湾海峡の中間線を越えて台湾側に侵入した中国軍のH6爆撃機(上)の横を飛行する台湾のF16戦闘機。台湾国防部提供(2020年2月10日撮影、公開)
【2月11日 AFP】台湾国防部(国防省)は10日、中国軍機が台湾海峡(Taiwan Strait)の
「中間線」を越えて台湾側に侵入したため、台湾軍機が緊急発進したと発表した。
中国軍機の中間線越えは、蔡英文(Tsai Ing-wen)総統が1月に再選して以来初めて。
台湾国防部によると、台湾側に侵入したのは、中国軍のH6爆撃機とその護衛機。
蔡総統は、今は新型コロナウイルスを封じ込めなくてはならない時で、
「無意味で不適切」な軍事行動を起こしている場合ではないと中国政府を非難。
フェイスブック(Facebook)に、「武漢(Wuhan)ウイルスが大流行しているという時に
軍を動かすのは、無意味なだけでなく不適切だと中国政府は気付いてほしい」と投稿した。
台湾国防部によると、中国軍のH6爆撃機と殲11(J11)戦闘機は9日にも台湾に
接近したが、中間線は越えなかったという。
台湾の呉釗燮(Wu Jaushieh)外交部長(外相)はツイッター(Twitter)に、
「2日連続で、中国人民解放軍空軍の軍用機が台湾近くを飛行した。
蔡総統は中国政府に対し、台湾を軍事的に脅迫するのはやめて、武漢ウイルスに
対処するよう呼び掛けた。いいか、H6爆撃機は新型コロナウイルス対策の役には立たない」
と投稿した。
台湾、香港・マカオ住民も入境禁止に 11日から 新型肺炎拡大で
2020/02/10 19:01 中央通信社
http://japan.cna.com.tw/news/apol/202002100007.aspx
(台北中央社)台湾は11日から、入境禁止措置の対象を中国全土から香港・マカオの
住民にまで広げる。中央感染症指揮センターが10日発表した。新型コロナウイルスの
感染拡大を受け、水際対策を強化する。
台湾の学校に在籍する香港・マカオ出身の学生も対象に含まれる。中国からの留学生に
ついては、当面の入境見合わせがすでに発表されている。香港・マカオ住民のうち、
居留証を取得済みの配偶者や未成年の子女、ビジネス上の契約履行や多国籍企業の
内部異動の場合は対象外だが、入境後14日間は在宅検疫が義務付けられ、外出禁止や
スマートフォンによる遠隔監視が課される。
台湾は6日から、中国の全ての省市に住む中国人の入境を全面的に禁止している。
外国人については、過去14日以内に中国や香港、マカオへの渡航歴、滞在歴がある人を
入境禁止としている。
10日からは、在宅検疫の対象に中国や香港、マカオを経由して台湾に入境した全ての
人も加わった。
フィリピンが台湾を入国禁止の対象に「一つの中国政策に基づく」=現地当局
2020/02/11 13:44 中央通信社
欧江安報道官
(マニラ、台北中央社)フィリピンの航空当局は10日夜、新型コロナウイルスの
感染防止策として中国全土からの外国人に対して実施している入国禁止措置の
対象地域に、台湾を含めると発表した。「一つの中国政策に基づくもの」だと説明
している。
外交部(外務省)の欧江安報道官は11日、一方的な決定を改めるようフィリピン側と
意思疎通を行っていくと述べた。
フィリピン政府は2日、中国、香港、マカオから訪れる外国人について、永住権を持つ
人を除き、入国を禁止すると発表。10日夜に発表した資料で、対象に「台湾を含める」
と明記された。
入国禁止が発表される前にすでに出発していた旅客機もあり、フィリピンに到着した
台湾人が入国できない事態も発生した。中華民国駐フィリピン代表処の担当者は
中央社の取材に対し、台湾人約150人がセブ、カリボ、マニラの各空港で入国拒否されたと
明らかにした。