台湾、中国滞在歴ある外国人の入国を禁止へ 。7日から
2020/02/04 17:22 中央通信
新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を受け、台湾は過去14日以内に中国に滞在
していた外国人の入国を7日から禁止する。外交部(外務省)が4日発表した。
台湾を訪問する特別な理由があり、感染状況が深刻な中国の地域を過去14日以内に
訪れていない場合には、関連書類を提出すればビザの申請が可能。居留証をすでに
取得している外国人で、過去14日以内に中国での滞在歴がある人は、台湾での生活を
制限され、14日間の健康管理が必要とされる。
また、中央感染症指揮センターは4日、浙江省に住む中国人の入境禁止措置の実施を
発表した。5日から施行される。コミュニティーレベルでの感染が疑われる地域とされる
「二級流行地区」に、同省が新たに加えられた。これにより、過去14日以内に同省を
訪れた台湾人には、帰国後14日間の自宅待機が義務付けられる。
これまで広東省と、浙江省温州市が二級流行地区の対象とされていたが、温州市から
浙江省全域に範囲が拡大された。同センターによれば、浙江省内の感染者は3日までで
829人に上っており、発生源である湖北省の次に多い。湖北省は、感染状況が最も
深刻な「一級流行地区」とされている。
台湾の感染者数を実際より多く表記 WHOに抗議
2020/02/04 19:17 中央通信
世界保健機関(WHO)が4日に公表した新型コロナウイルスによる肺炎の感染者数に
関する統計で、台湾の感染者数を実際の10人より多い13人と表記していた。
台湾の感染者数は中国に含められている。中央感染症指揮センターは同日午後の
記者会見で、WHOに抗議の上、訂正を要求したと明らかにした。
会見に出席した陳時中衛生福利部長(保健相)は、WHOの統計について
「フェイクニュースだ」と指摘。台湾内で確認された10人の患者の容体はいずれも
安定しており、快方に向かっているという。
台湾が新型コロナウイルスの対策でWHOから排除されていることについて、
中国外交部(外務省)の華春瑩報道官は3日、WHOは「主権国家からなる」組織で
あるとし、「一つの中国」原則の下、両岸(台湾と中国)間で合理的な対処が取られる
必要があるとした。
これに対し台湾の外交部の欧江安報道官は、中国はいまだに虚構の「一つの中国」
原則を、台湾が国際組織に参加する政治的な前提としていると指摘。中国は台湾人を
政治的に脅迫しているとして強く批判した。
WHOに対しても、中国の圧力を受け台湾の情報提供の要請に具体的に回答していない
とし、緊急委員会に台湾の専門家を招いていないことや台湾の感染者数を中国に
含めていることなどへの不満を訴えた。
欧報道官は、台湾は「中華人民共和国」の一部ではないとの立場を改めて表明し、
台湾の国際組織への参加を支持するよう国際社会に呼び掛けた。