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太平洋の島国バヌアツ、火山島の全住民に避難命令 大規模噴火の恐れ
2017年9月28日 14:01 発信地:ウェリントン/ニュージーランド AFP
噴煙を上げるバヌアツ・アンバエ島のマナロ山を捉えた航空写真。ニュージーランド軍提供(2017年9月26日撮影、27日提供)。(c)AFP/NEW ZEALAND DEFENCE FORCE
【9月28日 AFP】南太平洋の島国バヌアツで28日、同国北部アンバエ(Ambae)島の中央部に位置する火山マナロ(Manaro)山が
先週末に活動を活発化させ、大規模な噴火の恐れがあることから、全島民に対して避難命令が出された。
首相府によると、10月6日までに全島民1万1000人の避難を完了させるという。
バヌアツの国家災害管理事務所(NDMO)によると、火山活動のために全島民が避難する事態は、存命中の人々が知る限りでは
初めてだという。
マナロ山からの噴石や火山灰が村々に降り注いだことを受け、アンバエ島の住民の大半は既に島内の避難施設に退避している。
当局はマナロ山が先週末に水蒸気や火山灰を噴出したことを受け、非常事態を宣言。警戒レベルを2番目に高いレベル4へと
引き上げていた。
バヌアツが緊急事態宣言 アオーバ(アンバエ)島の火山湖が爆発!新たな火山が出現
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/5f/d05983029313094267929f9db5ac7e13.png)
オーストラリア大陸の北東の南太平洋に浮かぶアオーバ島では、23日から25日にかけて島中央の火口湖で噴火活動が激化。
マグマの噴出に伴って飛び散った火山岩が堆積して、スコリア丘が形成され、新しい火山が生まれようとしている。
すでに今月23日には噴火警戒レベルを危険度が最も高い4に引き上げられていたが、バヌアツ国家災害管理局(Geo-Hazards
Department)は25日、緊急事態を宣言して、島南部の住民約5000人に、北部への移動を指示した。
島内にある36の学校は休校となり、現在、防災当局が逃げ遅れた住民がいないかどうか確認を進めている。
近隣のニュージランド政府は、バヌアツの要請を受けて、26日に上空からの観測を行うと発表した。
バヌアツ国家災害管理局が公表しているハザードマップによると、アオーバ島は北東から南西にかけて長さ38キロ、幅は16キロの
細長い形状をした火山島で、島中央には3つの噴火口を持つ火山湖がある。
火口湖から島の両端に向かって地盤の弱い断層破砕帯が伸びており、今回新たに出現した噴火口によって島のほぼ全域が
警戒地域に指定された
アオーバ島で最後に大きな爆発的噴火が発生したのは2005年11月から12月にかけてだが、このときは住民が島外に脱出
避難し、帰島できるまで3カ月を要した。