空軍出動!バヌアツ火山島 相次ぐ噴火で校舎が埋まる 周辺で海底火山も活発化
2018年03月29日 11時38分 Hazard lab
バヌアツ アオ―バ島爆発的噴火
南太平洋のバヌアツでは28日、すさまじい爆発を繰り返しているアオーバ島上空をニュージーランド空軍が哨戒機で観測した。
今月に入ってから度重なる噴火で飛散した大量の火山灰で、学校の校舎や民家が埋まって、住民生活が立ち行かなくなっている。
アオーバ島の火口湖中央に位置するマナロ・ヴォイ火山は、今月下旬から噴火活動が激化し、昨年9月の噴火時よりも火山灰の
飛散量が急増した。村の小中学校は腰の高さまで降り積もった火山灰に埋もれ、子供たちが授業を受けられない状況が続いている。
また、島の主要経済であるコーヒーやココヤシ農園も、火山灰と酸性雨によって壊滅的な被害を被ったほか、火山灰混じりの
草木を口にする家畜や野生生物が次々に死亡している。
自治体がバヌアツ政府に緊急事態の宣言と、島民避難指示を求めるなか、ニュージーランド国防軍(NZDF)は28日、
P-3オリオン機で上空から島を撮影。雲を突き抜ける高さまで上昇する噴煙をとらえた。
オーストラリア大陸の北東沖に浮かぶアオーバ島は昨年9月に始まった噴火活動で、約1万3000人の全島民が近隣の島々に脱出。
今年1月下旬、噴火はまだ続いていたが、火口から2キロ以外の範囲へ危険が及ぶ心配がなくなったとして、警戒レベルが2に
下げられたが、今回の活動再開で再び3に引き上げられた。
ニュージーランド周辺では、ケルマディック諸島北部のモノワイ火山でも最近、火山性地震が増えている。モノワイは
水深132メートル付近に山頂がある海底火山で、最近では2014年10月に3回の水中爆発を起こしている。海底火山が噴火すると、
巨大津波を起こす危険性があり、こちらも警戒が必要だという。