精神科医アンデシュ・ハンセンの「スマホ脳」を読んで、スマホと脳の関係、スマホを使うことの精神的影響、特に幼児、子供への影響についていろいろと勉強になった。睡眠に不安を抱く妻の最近のスマホ利用についてもいいアドバイスができるのではと思っている。
ただし、もう少し角度を変えた本が読みたくて「ネット・バカ」ニコラス・G・カーを読んでみた。原題は、The Shallows; What the Internet Is Doing to Our Brtains.(浅瀬:インターネットが我々の脳にしていること)だが、「ネット・バカ」のタイトルの印象とは、大きく離れていて学術的な著述であり、科学的ではあるが、哲学者の引用なども多く、読み応えのあるすばらしい本であった。「スマホ脳」と重なる部分も多いが、我々が、インターネット(スマホ)を手放せなくなる「今」をどのように「明日」へむけて考えるかのいい参考書となるだろう。ただし、出版は2010年ですでに10年以上たっているのに驚いた。もっと早く読んでおきたかった本である。この10年でネットの世界も驚くべき進化を続けているが、我々の脳はどう変化させられているのだろうか。また、新たなコミュニケーション・ツールの発達に伴う我々への脅威についても、もっと知りたいと思った。
第8章「グーグルという教会」は、私をぞくぞくとさせて読み進ませた。グーグルは、世界中から集まるビッグデータをもとに人々の意識が何を求め、何を考えているかのアルゴリズムを引き出そうと日々成長している。そこに引かれた線の上を日々動き続ける我々は主体的と言えるのだろうか。そこに引かれた線の上を日々クリックすることで意識の質を支配されているのではないだろうか、宗教の悪しき一面として。などと考えていても、このグーグル社の巨人化には驚くどころか、ワクワクさせられてしまう。そこが、危ないのであろう、私たちの「脳」にとって。
「主夫の作る夕食」
長いもをバターで焼いて海苔で巻いてみた。苦労したわりに人気薄でした。
チキンの照り焼き、ブラジル産を買ってしまって、これもイマイチの味、ケチってはいけませんね。
<思い出の一枚>
インドの神様を作っている工房。
インドの神様は、日本人の想像を超えています。