見出し画像

主夫の徒然なるままに

生命保険は入るほど損!

 娘が生命保険について尋ねてきたので、自分の経験だけでは心もとないと考え、参考書を読むことにしました。最初に読んだのは「生命保険で損をしたくないのならこの一冊」でしたが、一冊だけでは不安が残ったため、次に「生命保険は入るほど損!」(後田亨著)を読みました。


 生命保険や医療保険は、保険金の支払い確率に基づいて計算されることは一般的に理解されています。たとえば、100人のうち99.5人は生存し、200人に1人が死亡するとします。そのため、200人中1人が生命保険として1000万円を受け取るために、保険料が設定されます。もちろん、多くの保険では、当然経費が差し引かれます。しかし、支払った保険料の50%~70%が経費として計上されていることも多いと聞きます。つまり、1万円の保険料のうち5,000円から7,000円が経費として差し引かれ、残りが保険の支払いに充てられます。保険の勧誘員の給与が高く、駅前に多くの保険会社のビルが建てられている理由もわかります。保険の還元率は宝くじや馬券よりも悪いと証明されています。

 それでも日本人は保険に入らないと不安を感じています。さらに十分な補償を期待します。それ故、保険金を受け取りやすく、多く受け取れる保険に加入したいというのは当然の考えです。しかし、会社が利益を上げるためには、そのような保険は非常に高額な保険料になることを理解するのは簡単だと思います。しかし、感情的には、それでも、保険に入って安心したいと願います。

 そこでテレビCMや芸能人を使ったCMが登場します。
▼「保険料はずっと変わりません(更新時に値上がりしません)」 「一生涯の保険が安心です」
一生涯その保険に満足できるか、長く入り続けることが損であるという事実を知っているか。契約内容がずっと変わらないことが不利になることもありえるのではないか。
▼「2人に1人ががんに罹る時代、がんは他人ごとではありません」
2人に1人のがんに保険金を払う保険料がどれほど高額なものか想像する必要があります。2人に1人ががんに罹る75歳以上では、ある「がん保険」には入れません。
▼「女性特有の病気に女性専用の保険で備えましょう」
女性専用であることが保険料などに有利に働いているのか、不安をあおられて高額な特約と同じ状況になっていないか見極める必要があります。
▼「保険料負担も少なくなるので、早めの加入をお勧めします」
若い時に加入した保険の内容が、年代や時代に合わなくなる可能性をよく考えてみなければなりません。
▼「持病があっても入れる保険です」
保険料負担が割に合わなくて解約する人が多いということもあります。払う保険金が多いならば、保険料が高くなるのは当たり前です。
▼「いつもの銀行で『保険のプロ』に相談してみませんか」
銀行は保険会社の代理店です。銀行の手数料が多い保険の販売に力を入れるのは当然です。そのほかの保険の窓口も保険の販売で収入を得ている限り、「保険のプロ」ではなく保険の「販売のプロ」です。

では、「お勧めの保険は?」と聞かれたら、まず保険に加入する必要があるかどうかを十分に検討し、どれくらいの損失があるのかを計算機で計算することが重要であると書かれています。つまり、保険で金銭的に得することはありえないと言う事実です。宝くじや馬券で大儲けした人もいるでしょう。だからといって、不慮の事故や病気に備えて宝くじや馬券を毎月数万円買いなさいと言う人がいるでしょうか。保険は、宝くじや馬券よりも還元率が悪いと言うことを心すべきです。つまり、貯金があれば、貯金をもとに医療費を払い、養育費や教育資金を払うことの方がずっと有利であると言うことです。貯金がなければ、一定の期間、保険に頼ればいいと言う結論になります。

それでも心配な方に、一部のお勧めの保険の例が示されています:
  • 60日以降の入院費用を補償する保険:その分格安の保険金で済ませることができます。
  • 老後の保険支払いがない保険:貯蓄でまかなえる可能性があります。
  • 特約がない保険:特約を増やせば増やすほど損失が増える可能性があります。
 死亡保険は、期間限定で家族のために加入することが多いです。子供のいる家庭では、遺族年金によって18年間で1800万円以上の支給が見込まれます。支払う保険料が無理ではないかよく考える必要があります。
 
 この本によれば、保険会社に勤める人々は、保険会社の医療保険に頼らず、国の医療保険と貯蓄によってまかなっているとされています。生命保険は、団体保険のみを利用しているようです。
 また、アメリカにおけるがん保険はどうなのでしょうか。アフラックの資料によると、日本での売り上げは176億ドルであり、一方アメリカでは57億ドルです。日本の売り上げはアメリカの約3倍となっており、収益面では日本がアメリカの約5倍の収益を上げているそうです。多くの日本人がアフラックのCMに登場するアフラック・ダッグと宮迫さんの影響で、医療保険よりも還元率が低い、つまり保険会社が利益を上げている保険に多くの人が加入しているということです。
 さらに、人件費の無駄遣いとして、日本生命や第一生命の営業職員の採用者数と在籍者数の推移表が掲載されています。在籍している営業職員数が5万人である会社が、5年間で5万人の採用を行っているという内容です。そして、5年後にも在籍している営業職員が5万人であるということです。つまり、ほとんどの営業職員が辞めてしまっていることになります。大量採用と大量離脱が繰り返されているのです。営業職員が本当に顧客のことを考えて営業しているのか、このような大量の辞職があるのはなぜなのか、多くの営業マンが「こんなにお客に損をさせる仕事を続けていいのだろうか!」と感じて辞職しているのではないかと推測されます。

 再度、強調することは、ある程度の貯金があれば、保険は最低限度で済ませることができます。保険に加入する前に、よく理解してから加入しましょう。「よくわからないけれども」や「なんとなく良さそうだから」では、鴨が葱を背負って来る状況になります。ちゃんと計算機で計算し、必要な保険かどうか理解しましょう。私も感じた結論です。






<主夫の作る夕食>
ふつうの夕食がふつうにできるようになりました!












名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「お金の話」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事