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主夫の徒然なるままに

言語の習得(17)「時計の読み方」6歳2か月 + 子育て本2冊


 時計が読めたらいいなと思う親は多いようで、小学入学前の学習練習帳には、時計ドリルがたくさんある。その一つを2カ月前に始めて見た。~時、~時半の学習から始まり、123456が、5分10分15分20分25分30分に対応しているなど進んでいく。さらに、短い針、長い針のシールを張り付けるなど時計ドリルを幼児を飽きさせないように学習させている。よくできている。

 難しいのは、2時58分などを読ませる問題であある。どうしても長い針が58分で短い針が3時に見えるので、3時58分と答えてしまう。うまく理解できるように何度も繰り返しながら、間違いやすい読み取りも克服していく。



 問題は、「分」の読み方である。「いっぷん」、「にふん」、「さんぷん」 はOKである。4分=よんふん or よんぷん 6分=ろっぷん ろくふん 7分=ひちふん、ななふん 8分=はっぷん はちふん 10分=じゅっぷん じゅっふんでもいいはずである。 原則的には、数字部分の末尾を「ん」「っ」と読んでいる場合「ぷん」という発音 になる。ただし、半分=「はんぷん」ではなく「はんぶん」。何分=「なんぷん」、「なんふん」でも可だろう。日本語は難しい。

 子供たちは、ある意味感覚的に理解し、慣れていくものと考えていいようである。つまり、だんだんと理解していくことになるというちょっとあいまいな答えである。ある塾の先生に「あとなんぷんですか?」という問いに「あとごぷん」と答えて、だいじょうぶですかというお母さんからの質問があったそうである。どうですかね? 


 ドリルでは、さらに練習が続く。今、9時半です。バスは、9時40分に出ます。何分待つでしょう。 時計が読めても引き算の基礎ができてなければ難しい。「だんだんとやる気がなくなってくるかな?」と教える側は思ってしまう。ここで焦ってはダメである。「分」という感じも小2生で習うわけだから、焦らずにここら辺にしておこう。焦ることはありません。できなくても、気にしない、だいじょうぶです。(と教えている自分に言いきかせる)


 さて、子育てに関する2冊の本を読んだ。「孫育て」には「責任」という言葉がないので楽しいばかりであるが、塾講師を長年やっていて、「子育て」には、興味津々である。というのも塾講師や学校の先生は、他人の子育てには多く関わるのに、自分の子供にはあまり、子育ての時間を多く費やしていない後悔がある。



 1冊目は、「小児科医のぼくが伝えたい 最高の子育て」高橋孝雄 2023/*03
 小児科医としての豊富な知識と経験に基づいた、具体的な子育てのアドバイスが満載な点が子、育て中の、特にお母さんにはグサッとくるところが多いのではないだろうか。

目次から、
「理想の母を追い求めないで。子供が好きなのは、いまのおかあさん」
「『早くしなさい』と言い過ぎない。子供のから考える力を奪います」
「人よりちょっと早くできるようになるだけ。早期教育はほとんど意味がありません」
「英会話の勉強はだれのため?親の自分が始めてみてもいいのですよ」
「理想が高すぎる『あとで後悔したくない症候群』。子育てに目標点はありません。」
「他人と比べない、こまめにほめる。それが、自己肯定感を伸ばす基本です」

 目次を見ているだけで、子育てに悩めるお母さん・お父さんが読みたくなる記事が満載の感じがする。実際に読んでいて「なるほど」と思う部分は非常に多い。
 私自身がこの本を読んで、ちょと下線を引きたくなった部分は、

<< 「ほめて伸ばす」そうやって子供をほめることになるが、大事なことは、「伸ばす」という目論見、目的、将来の利益を見据えての「ほめる」ではなく、共感することのみに意味を意味出すこと。 >>

ほめることに損得・利害を考えないこと。


 ただし、気になるのは、どんなに頑張っても、遺伝子の範囲であることを強調している点にある。
 「遺伝子に支配されている人生を認識せよ!」
 「遺伝が決める!」

 著者のお子さんたちが、早期教育もせず、「勉強しろ」ともいわずに医者になったり、最先端の仕事場で働いているお子さんだったり、というのでは、遺伝子がよすぎるから言える話でないかと考えてしまう。また、慶応大医学部の教授である筆者の家庭であるからこそ、貧しさからははるかに遠い存在である家庭のの話で、なんとも裕福な階層の話だなぁと思ってしまう。



 <裕福でない?ところに視点向けて、2冊目は、「体験格差 (講談社現代新書 ) 」今井 悠介 (著) 2024/4/18 を読んでみた。
 
 内容的には、「経済格差が体験格差に繋がる、親の体験格差が子供の体験格差にも連鎖している」という想像通りの内容である。しかし、ゆたかな家庭の「子育て問題」と、貧困に直面する「子育て問題」の違いが、この2冊で鮮明に浮かび上がってくる印象を強く受けた。

 世界的に貧しい国となってきた「日本」を「子育て」の視点から、よりよい日本、より豊かな日本にする方法が、この「子育て」あたりに存在するのではないだろうか。真剣に考えたいものである。











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