金生遺跡を世界遺産 世界標準時の天文台にしよう会

弓矢の使用開始は何時か

 細石器文化(1万6,000~1万4,000年前): 周辺大陸から新しい石器文化「細石刃石器群」の流入(北海道と北九州地方に)によって、今まで列島内で盛行していた「ナイフ形石器文化」が消失した。
という
 細石器はより有効な弓矢の伝来により、取って代わられた。九州や北海道では弓矢の伝播が遅れ細石器文化が長く続いた。という

細石器の広がり方は北と南からなのに、弓矢は列島中心に広がり、北と南を残すという逆な広がり方をした様子、何故このようなことになっていたのか

土器の発生は細石器の時期からと見られ
1.細石器・土器、
2.細石器・石鏃・土器、
3.石鏃・土器 
という3通りの組み合わせが見られるようだ
旧石器時代 細石器から縄文時代へと緩やかに移行していったことが確認できるとされ、
細石器と土器の出現はほとんど同時期なので、外来の可能性があるとも云われる。

弓矢は列島で開発されたものなのだろうか

 

ナイフ形石器から尖頭器に移り、さらに有舌尖頭器が作られ、その技術の延長上に有茎石鏃が出来てくるのは、技術的一貫性があり頷ける。

図はお借りしました
引用ーーーーーーーーーーーーーー

弓矢の使用
 弓矢は遠いところにいる獲物を正確に仕留めることができる。弓の反発力、弦の張力という物理学的力を応用したもので、粘土を焼いた土器とともに人類の画期的な発明の一つである。
しかし、弓矢がいつ発明されたかについてはまだ不明な点が多い。世界的には中石器時代になると弓矢の使用がかなり一般的となっており、日本でも先土器時代末期の小型ナイフ形石器の一部が鏃として使用されたと考える学者も少なくない。特に九州地方の台形石器は、ヨーロッパの直剪鏃に形態が良く似ていることもあり、石鏃と見る人も多い。しかし、小形ナイフ形石器・台形石器とも後の石鏃とは大きさ、重量など相違する点も多く、日本の弓矢の初現が先土器時代にまで遡るかについては疑問も持たれている。

 日本における弓矢の存在が明らかになるのは、縄文時代の開始とほぼ同時であり、隆起線文土器の使用された時点で、土器出現後もまだ細石器を使用していた九州地方を除き、ほぼ全国に分布している。
出現当初は、尖頭器や有舌尖頭器とともに発見されるが、しばらくすると有舌尖頭器は全く消滅し、尖頭器も極端に減少してくる。これは、当時の人々にとって弓矢は有効な狩猟具であると認められ、ごく短期間に広範に採用されていったことを示している。
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 ナイフ形石器は日本列島で発達した石器で、日本では後期旧石器時代晩期の両刃の槍先形尖頭器と区別し、その片刃の利器をナイフ形石器と称した。狩猟を用途とするナイフ形石器で、突き槍・投げ槍として使われた。やがて2万3千年前頃からより強度な角錐状石器が登場する。朝鮮半島、全羅北道任実郡(イムシル=グン)でも出土している。強靭な獣皮を貫く槍先が誕生した。従来型のナイフ形石器は、次第に小型化し投げ槍用とされた。それが更に小型化され組み合わせ槍の側刃器となる細石器が替え刃となる投げ槍が工夫されると衰退・消滅した。
 関東地方の投げ槍は、ナイフ形石器が画期となり浸透したが、より強靭な角錐状石器となり、ついで2万年前頃、木の葉形の槍先尖頭器となり、次第に大型化し主に突き槍として縄文時代を迎える。
 細石器はより有効な弓矢の伝来により、取って代わられた。九州や北海道では弓矢の伝播が遅れ細石器文化が長く続いた。
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 ナイフ形石器文化II(2万8,000~1万6,000年前): 鹿児島湾奥の「姶良カルデラ」から大規模噴火が生じて、日本列島の自然環境が大きく変化する。その結果、今まで列島内で均一であった旧石器文化に、東北日本と西南日本という「東西旧石器文化圏」が形成される。またナイフ形石器に地方色が生まれ、東山型(東北)、杉久保型(東北、中部)、茂呂型(関東)、国府型(瀬戸内、近畿)、九州型(北九州)などの地域的な型式が誕生している。

 細石器文化(1万6,000~1万4,000年前): 周辺大陸から新しい石器文化「細石刃石器群」の流入(北海道と北九州地方に)によって、今まで列島内で盛行していた「ナイフ形石器文化」が消失した。
また細石器文化も、同様に東北日本の「湧別技法」と西南日本の「休場・矢出川技法」という東西旧石器文化圏を形成していた。またその後半には、北九州地方に「土器」を持った「西海技法」が成立し、縄文時代(草創期)にまで継続していた。

 関東地方は、ナイフ形石器文化I・IIと細石器文化に、東西両旧石器文化圏が形成され、その両文化圏が「利根川」を境にして南北交差する地域相が看取される。そして、南関東地方と多摩川流域は「西南日本文化圏」(休場・矢出川技法)に所属している。

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関東・中部の特殊性
「ナイフ形石器」と細石刃がほぼ列島内全域に展開したのに対し、
尖頭器石器群は東日本でも特に中部地域・関東地域において地域的な発展を見せる。
尖頭器とは、魚の鱗のような小さな剥片を繰り返し剥がして整形し、木の葉形を呈するように作り上げた石槍(の先端部)のことで、サイズは10センチ以下が多い。
中部・関東地域においては、ナイフ形石器群が小型化し、細石刃石器群が登場する頃までの、後半期後葉にこのような尖頭器が製作される。


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