秋冬山水図 冬
日本でもっとも有名な画家雪舟
備前(岡山)で生まれて、京都相国寺、東福寺など五山にのぼり、禅僧となって、絵を描きました。寺では知客(しか)という低い身分で外の人を案内するような役でした。
山口へ下り、中国行きを目指しましたが、実際に遣明船に乗ったのは48歳という歳でした。中国では1,2年の滞在で、山口にすぐ戻ることが出来ず、大分などに滞在しました。やっと山口で雲谷庵というアトリエが持てたのは67歳のときです。その後も京都に戻ることはなく、西国で生涯を終えました。
ですから当時の京都の人がどれほど雪舟のことを知っていたのかはあまりわかりません。
でも、それまでのデリケートな禅宗絵画から力強い水墨表現を生み出し、中国で学んだであろう、自然を目に見えるように描いていく新しい絵画は、その後の狩野派の展開に大きな影響をあたえたと思います。
雪舟像