学年が変わると先生もマイナーチェンジする。
今度の作文授業の先生は、ひとことで言うと「元気なおばあちゃん」
生徒の遅刻やサボりを決して曖昧にしないところがいい。
で この先生、顔がドランクドラゴンの塚っちゃんにそっくり。
顎をやや上げでまん丸の鼻の穴をこちらに向けた顔、吹き出してしまった。
さて、3年から経済貿易授業が始まった。
堅苦しいイメージがあったけれど、所詮は留学生向け。割と易しい文章で中国のその辺を解説している。
内容はと言うと、旅行業界のぼったくり、カード詐欺、密輸から株、個人情報、著作権にまで触れている。
「曲や映画がネットで簡単にダウンロードできるけど、あなたたちは著作権について考えたことがある?」と先生。
「え……そもそも中国に著作権っていう概念があるとは思いませんでしたが」
スロースタートでまだまだ根付いていないようだけど、一応著作権があるらしい。ただし個人情報については民間レベルで「無」に等しい、とあたしの意見。
ある日この授業で経営と雇用について話していた。
「あなたが就職活動をしているとします。給料はいくら欲しい?」
当てられたけど答えられない。平均月収3000元の中国、高給のこの先生だって8000元程度だろうに、「せめて一万元は欲しい」なんてとても言えない。
「じゃあ、あなたが中国でファストフード店を開いたとします。アルバイトにいくらあげる?」
「2000元。」
あれ?簡単に答えてしまった。
この授業の宿題が実に辛かった。
市場調査と題して、ファストフードに行ってそこの客からアンケートを取ってこい、というもの。
2人のトルコ人とあたしで金曜夜のケンタッキーに向かった。
掃除のお姉ちゃんに一応許可を取って、食事中の客に協力を願う。
ニヤは積極的に話しかけて、アンケート用紙に記入してもらうことに成功するけれど、書いてるそばから余計なことを言う。
「へえー、会計士ですか。月収5000元?」
だまれ!
4,5人に協力してもらったところで店側から「お客様からクレームが入ってので」と追い出されてしまった。無理もない。
あたしたちは十分すっぱい気分を味わいながらも、懲りずに階段を下りた入り口付近でアンケートを続けた。
トルコ人の2人がエキゾチックな顔立ちだからまだ恥ずかしさが半減する。なかには好意的に協力してくれる人もいるものの、話しかけた半数の通行人に無視され、胃がきゅうっと縮まる思い。
これは宿題とかのレベルじゃないよなあ。
たまたま同じクラスのカザフ人マイグが韓国人彼女を肩を抱きながら通りかかったので1枚書いてもらい、宿題を出した当人の先生も家族揃って近くで食事していたので、わざわざやってきて1枚書いてくれた。
ノルマの20枚をこなし、すっぱいすっぱい気持ちをテイクアウトしてあたしたち3人はそれぞれ帰宅した。
今度の作文授業の先生は、ひとことで言うと「元気なおばあちゃん」
生徒の遅刻やサボりを決して曖昧にしないところがいい。
で この先生、顔がドランクドラゴンの塚っちゃんにそっくり。
顎をやや上げでまん丸の鼻の穴をこちらに向けた顔、吹き出してしまった。
さて、3年から経済貿易授業が始まった。
堅苦しいイメージがあったけれど、所詮は留学生向け。割と易しい文章で中国のその辺を解説している。
内容はと言うと、旅行業界のぼったくり、カード詐欺、密輸から株、個人情報、著作権にまで触れている。
「曲や映画がネットで簡単にダウンロードできるけど、あなたたちは著作権について考えたことがある?」と先生。
「え……そもそも中国に著作権っていう概念があるとは思いませんでしたが」
スロースタートでまだまだ根付いていないようだけど、一応著作権があるらしい。ただし個人情報については民間レベルで「無」に等しい、とあたしの意見。
ある日この授業で経営と雇用について話していた。
「あなたが就職活動をしているとします。給料はいくら欲しい?」
当てられたけど答えられない。平均月収3000元の中国、高給のこの先生だって8000元程度だろうに、「せめて一万元は欲しい」なんてとても言えない。
「じゃあ、あなたが中国でファストフード店を開いたとします。アルバイトにいくらあげる?」
「2000元。」
あれ?簡単に答えてしまった。
この授業の宿題が実に辛かった。
市場調査と題して、ファストフードに行ってそこの客からアンケートを取ってこい、というもの。
2人のトルコ人とあたしで金曜夜のケンタッキーに向かった。
掃除のお姉ちゃんに一応許可を取って、食事中の客に協力を願う。
ニヤは積極的に話しかけて、アンケート用紙に記入してもらうことに成功するけれど、書いてるそばから余計なことを言う。
「へえー、会計士ですか。月収5000元?」
だまれ!
4,5人に協力してもらったところで店側から「お客様からクレームが入ってので」と追い出されてしまった。無理もない。
あたしたちは十分すっぱい気分を味わいながらも、懲りずに階段を下りた入り口付近でアンケートを続けた。
トルコ人の2人がエキゾチックな顔立ちだからまだ恥ずかしさが半減する。なかには好意的に協力してくれる人もいるものの、話しかけた半数の通行人に無視され、胃がきゅうっと縮まる思い。
これは宿題とかのレベルじゃないよなあ。
たまたま同じクラスのカザフ人マイグが韓国人彼女を肩を抱きながら通りかかったので1枚書いてもらい、宿題を出した当人の先生も家族揃って近くで食事していたので、わざわざやってきて1枚書いてくれた。
ノルマの20枚をこなし、すっぱいすっぱい気持ちをテイクアウトしてあたしたち3人はそれぞれ帰宅した。