大島の空の下で

伊豆大島在住の中年のおっさんのブログです.日々の出来事を綴っていきます.一部は mixiとマルチポスティングしています.

【HAM】HB9CVアンテナのテスト

2011-04-24 21:44:07 | Weblog
写真の運用地点はこれまでも何度かコンテストで利用してきた場所で三原山の中腹にあたり海抜560mほどになります.6mバンドの運用では5W+DP でも伊豆半島をかすめて紀伊半島大王崎付近までは日常的に到達します.
実は当地からは横浜・東京・千葉といったハムの集中している地帯がほぼ同一線上に見えるため「切れ」を利用したビームアンテナのメリットがあまりありません.またバックはVKまではほとんど海なので高いFB比も意味をなしません.設備が大げさになることもあり多素子八木の使用は考えたことが無かったのですが,これまでのコンテストのパイルを思い返してみるとほとんどがセリ負けています.そんなわけで来週のALL JAコンテストにビームアンテナを使用してみたくなり50MHz移動運用の定番HB9CVを試してみることにしました.今日は組み立ての練習と電源・リグなどシステム全体の事前の動作チェックを兼ねて短時間運用を行なってきました.常時10m/S以上と思われる強風が吹いていて設営に手間取りましたが心配していたSWR調整は思いのほか簡単に追い込むことができました.あとは来週天候に恵まれることを祈るのみとなりました.ERPの4dBほどの増加でパイルの結果がどの程度変わるのか楽しみです.

パトロール

2011-04-20 23:34:48 | Weblog

今日は午後から地元地区の駐在君のPCに同乗し防犯パトロールに行ってきました.広報テープ(MD)を流しながら島の北部をパトカーで巡回するのですが,折から選挙運動期間中とあって行く先々で連呼中の選挙カーに出会い苦笑の連続.オマケに防犯協会のグリーンのパーカーは某候補の運動員のユニホームに酷似しているといった具合でホントにやりにくい日に当たってしまいました. 
助手席から路上に愛想を振りまくのは選挙カーに任せPCを運転中の駐在君に今回の原発事故について説明を試みました.ウラン235の核分裂によって生成されたヨウ素やセシウムのRIが崩壊を起こす過程で電子主体の放射線が出ることを説明してみたけれど果たしてうまく伝わっただろうか.
シロウトがにわか勉強で得た知識を固定するには他人に説明するのが効果的なので無理やり聞き役になってもらいました.先日も同僚に説明していてベータ崩壊が進むと周期表の右側の元素に遷移していくことにハタと気がついたのでした.なんとなく理解していたつもりの事でも言葉にしてみると深まることがあるのを改めて感じた次第.

写真は本件とまったく無関係の甲種単流電鍵.左は購入直後.右は昨日まで3晩かけてピカールで磨いたものです.

コスモクリーナー

2011-04-09 02:28:35 | Weblog
放射能と放射線と放射性物質の呼び分けがいい加減なような気がしてなりません.危機感をあおる表紙でブーイングを浴びたアエラ(3/28号)の副題も「放射能がくる」でした.かつてあの「科学朝日」を出版していた会社でさえこの混用はどうしたことなのでしょう.
ところで米ソやフランスが盛大に大気圏内核実験を強行していた1960年代は放射能という言葉とともに「死の灰」という言葉がかなり使われていた記憶があります.
剣呑な呼び方ですが放射性物質を放射線を出す活性力(放射能)と混同するよりはましな表現だった気もします.
核実験のニュースが流れるたびに死の灰を含んだ雨に当たるとハゲるというまことしやかなデマが流れ子供こころに怖かった思い出があります.福島第一原発の事故以来本邦国民の核エネルギーに関する知識は急速に高まっているような気がしますが60年代はまだ全国民がナイーブでした.まして鄙では…当時水道施設の貧弱だった当地(伊豆大島)では屋根に降った雨水を導水して井戸に溜め常用している家庭が大半だったので放射能ろ過器なる珍妙な商品がバカ売れしたのです.それは円筒形の郵便ポストを3分の一程度の高さに縮小した形状の白い樹脂製のタンクで上部に水投入口,下部に小さな蛇口がついていました.内部にはなにやら効能のありそうなフィルター(単なる金網?)があってその上に砂だか小石だかを入れて使用するようになっていました.何のことは無いキャンプサイトで使用する生水のろ過器と同じ原理のものですが死の灰を除去するという効能を信じて多くの島民が競って自宅の井戸脇に設置したものです.今だったらイオン交換膜とかなんとかもう少しマシな説明が必要でしょうが素朴な島人たちは難なくだまされたのでした.今思えば死の灰という粉状の物質をイメージする言葉が砂やメッシュでろ過できるという実にだましやすい錯覚を生んでいたのだと思います.その後この商品のインチキさが知れ渡るとろ過器は無用の長物と化しましたが一部は漁船に積み込む水タンクとして使用されトモに白い円筒物をくくりつけた漁船が70年代までよく見られました.
さて60年代の核実験による放射性降下物は今回の原発事故前の平常値の1000倍以上だったということですが現在の値はどの程度なのでしょうか.そろそろコスモクリーナー(?)が大ヒットバカ売れとなるのか注意してみようと思います.