大島の空の下で

伊豆大島在住の中年のおっさんのブログです.日々の出来事を綴っていきます.一部は mixiとマルチポスティングしています.

福岡正信氏 死去

2008-08-17 13:36:32 | Weblog
今朝の新聞で亡くなった事を知りました. エコロジーが話題になるはるか以前,20才代の頃非常に惹かれた方でした. 著作は『自然に還る』『自然農法-わら一本の革命』の二冊しか読んだことがありませんが,NHK の「心の時代」に出演された折には農民哲学者然とした風貌とその言葉から目が離せませんでした.100種類以上の種子の入った粘土団子を散布するという極めて特異な農法は多くの飢餓に苦しむ国に広まりましたが,経済効率重視のわが国ではなかなか広まらず,四国のご本人の農地の周りにも自然農法を実践する農家はあまりいなかったということです. 正直なところとっくに亡くなっていたと思っていたので訃報を読んでビックリしました.残念なことではありますがこれを機会に自然農法に関心が向かえばと思います. 福岡氏の残した思想は現代こそ必要なものだと思っています.

福岡正信氏とはこんな人です

23年

2008-08-13 00:30:52 | Weblog
子供たちは夏休みのど真ん中です.当地では街中を水着で闊歩する女性もチラホラというアクティブな雰囲気が横溢する時期です. でも,いつものことではありますが,広島・長崎・群馬県上野村と地名に由来する出来事が連続して思い起こされる一週間でもあります. どの出来事も悲しいというよりは凄惨という表現が当てはまり,それらの事について想うことが苦痛に感じます.
毎年のように被爆体験を見聞きするわけですが,最近になってようやく当時の状況がかなりリアルにイメージできるようになりました.毎年入ってくる情報にはそれほど目新しい事がらはないはずですが,受け止める側の経験の増加で細部の具体的な想起が可能になってくるからだとおもいます.

日航機の御巣鷹の尾根への墜落から今日で23年になります.当時関係者(?)の末端として上野村に何回か入りましたが,悲惨な現場を目にしたわけではありません.仕事場は蕭然とした気分に包まれてはいたものの,墜落現場の実態は無意識に考えないようにしていたのだと思います.それでも手帳や衣服に染み付いた血液のイメージが何度も頭の中に浮かんできたのをよく覚えています. 当時マスコミを通じて知った様々な遺体の状況を書くことはできませんが,今日の報道で日航が事故により損傷を受けた遺品の展示をしていることを知り,上野村で作業をしていたとき以上にリアルに亡くなった方たちの状況が思い浮かんできて少し辛くなりました.
展示の趣旨は事故を忘れず再発防止のよすがとするためと思われます.ワタシ自身は昨年のこの日意図的に事故に触れませんでしたが,今年は思い直し当時の記憶を探ってみました.

2005年
http://blog.goo.ne.jp/jr1uia/e/a6198f65fc388b0c20641c9f3e644ef0

【ラジオ】局型123号

2008-08-08 22:26:54 | Weblog
この時期はオークション好きにとっては見逃せません.多くの人々がPCの前から離れて旅行や帰省をされるため落札金額が安めになるからです. 今日の品も通常は1万円前後が相場ですが3900円で落札できました. (^_^)v


局型123号です. 知ってる人はしっているというラジオです.WW2時代に制定された国策省エネラジオです.すべてのメーカーが同一の筐体・回路で作らされた,ファッショ政治を象徴する物で,大きく分けて前期型と後期型に分けられます.写真のものは後期型と思われます.
後期型の大きな特徴は同調ツマミの位置で,前期型が減速機構を有するのに対して,こちらは物資の節約のためバリコン直結となっています.そのためツマミの位置が前期型より高く,ダイヤル面と同一線上になっています.

この程度のラジオになると鳴るか否かというよりも60年以上昔,現実にあった戦時下の生活を思い起こすトリガになるという点に価値があると思います. 時あたかも8月15日目前.当日までには何とか音を出して脱力しながら玉音放送を聞いた当時の人々を偲べればと思います.

高校野球…なに?

2008-08-02 00:16:54 | Weblog
ワタシ,野球にはまったく興味がなく,社会人になるまで日本シリーズとオールスター戦が セ 対 パ で行われる試合なので同一の物だと思いこんでいたほどです. 10年ほど前に東京ドームから歩いて10分ほどの社宅に住んでいたことがありますが試合のある日は付近の道路が混雑するのでイヤでした.ドームで観戦したこともありません.

そんな野球オンチの独り言です.

高校野球というクラブ活動は他のスポーツ系クラブ活動と同様に体育の授業の目的を拡張した学校教育の一環だと思います. そこに求められるのものは活動を通して人格形成に寄与することで,試合に勝つことや甲子園に出場することは単なる過程であって本来の目的とはまったく関係のないことであると思っております.  雑なアナロジーですが甲子園は馬にとっての人参であって本旨は目的地に着くことであると思うのです.

今回の事件を起こすに至った野球部員の心の軌跡は知るよしもありませんが,万一甲子園行きメンバーに漏れたことが心の闇を生む遠因だった場合,この学校のクラブ活動は本来の目的を見失っていたことになるのではないかと思います. そしてそのことに対する検証が不十分のまま,甲子園に行かせたい旨を平然と公言し部長の首のすげ替えだけで出場辞退から逃げ切ってしまった学校の姿勢に非常な疑問を感じます.

以前の高野連ならば部員のタバコの喫煙でも出場辞退に至ったと記憶していますが,今回の事件では,被害者の人生に消すことのできない傷を負わせた犯罪者を出してしまったこととクラブ活動を,意図的に切り離して考えようとしています. これは連帯責任云々という次元のことではなく,この学校の野球部活動が一部の才能のある部員以外の生徒の人間性向上には資するものではないかも知れないという疑いをもとうとしていないことを意味しています.

念のため同校のHPを確認して見ましたが「この度は、野球部員の不祥事でご迷惑をおかけいたして、大変申し訳ございません。」 というコメントはあっても自校生徒の犯罪について被害者に謝罪する言葉は一切ありませんでした.(8/1現在)

高校野球はこの国では破格の扱いを受けている教育活動です.その対価として,今回のような不祥事が起きた場合,本来の目的から逸脱した疎外を生む部活動になっていないかの徹底した検証があってしかるべきだと思うのです.