ルーマニアの作家E.O.キロヴィッツの長篇ミステリ作品『鏡の迷宮(原題:The Book of Mirrors)』を読みました。
ルーマニアの作家の作品を読むのは初めてですね。
-----story-------------
ある日、文芸エージェントのピーターのもとに届いた一篇の原稿。
迷宮入りした殺人事件の真相を告げるといいながら、後半部分は送られてきていなかった。
ピーターは残りの原稿の行方を、そして事件のことを調べ始めるが…。
エージェント、記者、元警察官と次々に交錯する語り手とそれぞれの視点。
全てのピースが揃ったとき、あり得ない真実が浮かび上がる!
世界中が騒然、ルーマニア出身の著者が贈る眩惑ミステリー。
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2017年(平成29年)に刊行された作品……本国ルーマニアではベストセラー作家であるE.O.キロヴィッツが初めて英語で執筆したミステリです。
■第一部 ピーター・カッツ
■第二部 ジョン・ケラー
■第三部 ロイ・フリーマン
■エピローグ
■謝辞
■著者からの短信
■訳者あとがき
文芸エージェントに送りつけられた小説の原稿……それは20年前に迷宮入りした殺人事件の真相を告白するものだった、、、
アメリカの文芸エージェントであるピーター・カッツは40代の男リチャード・フリンから原稿を送りつけられる……1987年に殺害された心理学教授ジョーゼフ・ウィーダーと当時学生だったフリン自身との交流を描いた回想録のようだ。
学生時代つきあっていた年上の女性ローラや彼女につきまとっていた元カレのティモシーのことなど興味深い内容であるものの、殺人事件に至る肝腎の後半原稿が欠けており、興味を持ったカッツは残りの原稿を求めてフリンと連絡を取ろうとするのだが……視点と思い込みの違いで読者をミスリードする異色のミステリー、呆然のラスト!
チャード・フリンが30年もの歳月を経てから突然回想録を綴ったのはなぜなのか? 彼が綴った内容は果たしてどこまで真実なのか? その謎を追って、文芸エージェントのピーター・カッツ(第一部)、フリージャーナリストのジョン・ケラー(第二部)、そして元警察官のロイ・フリーマン(第三部)へと真相究明の役割が引き継がれていくという興味深い展開……エピローグで、一応の決着をみるのですが、『藪の中』的な構成で一部の謎が解き明かされないことにモヤモヤ感が残り、気持ちが完全に晴れることがなく結末を迎えてしまうので、消化不良な印象でした。
ルーマニアの作家の作品を読むのは初めてですね。
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ある日、文芸エージェントのピーターのもとに届いた一篇の原稿。
迷宮入りした殺人事件の真相を告げるといいながら、後半部分は送られてきていなかった。
ピーターは残りの原稿の行方を、そして事件のことを調べ始めるが…。
エージェント、記者、元警察官と次々に交錯する語り手とそれぞれの視点。
全てのピースが揃ったとき、あり得ない真実が浮かび上がる!
世界中が騒然、ルーマニア出身の著者が贈る眩惑ミステリー。
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2017年(平成29年)に刊行された作品……本国ルーマニアではベストセラー作家であるE.O.キロヴィッツが初めて英語で執筆したミステリです。
■第一部 ピーター・カッツ
■第二部 ジョン・ケラー
■第三部 ロイ・フリーマン
■エピローグ
■謝辞
■著者からの短信
■訳者あとがき
文芸エージェントに送りつけられた小説の原稿……それは20年前に迷宮入りした殺人事件の真相を告白するものだった、、、
アメリカの文芸エージェントであるピーター・カッツは40代の男リチャード・フリンから原稿を送りつけられる……1987年に殺害された心理学教授ジョーゼフ・ウィーダーと当時学生だったフリン自身との交流を描いた回想録のようだ。
学生時代つきあっていた年上の女性ローラや彼女につきまとっていた元カレのティモシーのことなど興味深い内容であるものの、殺人事件に至る肝腎の後半原稿が欠けており、興味を持ったカッツは残りの原稿を求めてフリンと連絡を取ろうとするのだが……視点と思い込みの違いで読者をミスリードする異色のミステリー、呆然のラスト!
チャード・フリンが30年もの歳月を経てから突然回想録を綴ったのはなぜなのか? 彼が綴った内容は果たしてどこまで真実なのか? その謎を追って、文芸エージェントのピーター・カッツ(第一部)、フリージャーナリストのジョン・ケラー(第二部)、そして元警察官のロイ・フリーマン(第三部)へと真相究明の役割が引き継がれていくという興味深い展開……エピローグで、一応の決着をみるのですが、『藪の中』的な構成で一部の謎が解き明かされないことにモヤモヤ感が残り、気持ちが完全に晴れることがなく結末を迎えてしまうので、消化不良な印象でした。
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