「清水義範」の異常な発明に関わるSF連作集『博士の異常な発明』を読みました。
ちょっと軽い作品を読みたくて、「清水義範」作品を選択… 「清水義範」作品は前回何を読んだか記憶がないくらい久しぶりですね。
-----story-------------
ペットボトルをアッという間に分解する“ポリクイ菌”。
透明人間の鍵を握る素粒子“ミエートリノ”。
ついに出来た(?!)不老長寿の妙薬。
はたまた1万年後の考古学座談会… マッド・サイエンティストたちの可笑しくもかなしい大発明の数々!
得意のパスティーシュやパロディの手法を駆使し、科学的蘊蓄を注ぎ込み、かつ笑いを追求した会心の連作集。
発想のヒネリ技に思わず噴き出す、傑作エンターテイメント。
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本作品には以下の九篇が収録されています。
■プロローグ――史上最大の発明
■文明崩壊の日
■袁孫の発明
■異形のもの
■鼎談 日本遺跡考古学の世界
■グリーンマン
■半透明人間
■野良愛慕異聞
■見果てぬ夢
いやぁ… 面白かったです、、、
それぞれの作品自体も愉しいのですが、各作品に登場する科学者(マッド・サイエンティスト)が、とても魅力的に描かれており、その魅力に惹きこまれ、どんどん次の作品が読みたくなる感じの一冊でした。
久しぶりに活字を読みながら笑えましたね… 『プロローグ――史上最大の発明』で、本書への期待が膨らみます。
そして、本編… 特に面白かった作品を紹介します。
『文明崩壊の日』は、ペットボトルを分解する細菌“ポリクイ菌”の発見… そして、“ポリクイ菌”が変異し、プラスチック容器一般のポリ塩化ビニールやスチレンブタジエンゴムを分解する細菌まで登場することにより、石油化学系のゴミ処分に確革新をもたらす、、、
はずだったが、“ポリクイ菌”が空気中を浮遊し始め、石油系合成樹脂を分解し尽してしまい文明が崩壊するという物語。
便利な発明も、使い方次第ということですかね。
『袁孫の発明』は、古代中国の唐の時代を題材にした発明家「陶末袁孫(とうまつ・えんそん)」(≠トーマス・エジソン)の珍発明の数々が紹介されますが、発明のパロディの連続で、面白くて可笑しくて、笑いを我慢できませんでした。
時折登場する漢詩が、これまた抱腹絶倒モノ… くだらない発明と合わせて、笑わせてもらいました。
『鼎談 日本遺跡考古学の世界』は、1万年後の研究者たちが日本遺跡について語る座談会。
考古学って、研究者の主観や思い込みが、歴史を作ってしまうんだなぁ… と感じさせられました。
「小松左京」のSF小説『日本沈没』や東京都庁、吉野ケ里遺跡を巧く使ってありますね。
『半透明人間』は、人間の見るという機能は、素粒子“ミエートリノ”が脳に働きかけることによって認識を促されている… という新発想のもと、人間を透明にするのではなく、“ミエートリノ”を抑えることにより、見えなくするという発見。
この発想は、なかなかできないですよねぇ… 愉しみつつ、感心しながら読みました。
『野良愛慕異聞』は、アイボ等の愛玩用ロボットの行く末を予言したような作品。
現在のペットブーム、そして飽きられたり、増えすぎて捨てられるペットたちのことを考えると、実際に似たようなことが起きそうです。
『見果てぬ夢』は、不老を実現する大発見をした研究者の物語なんですが… 発見がちょっと遅くて、結局、役に立ってないという物語。
凄い発見であっても、タイミングを逃してしまうと、効果がなくなってしまうということですね。
久しぶりにSF(パロディですが… )作品を読みましたが、とても愉しめました。
「スタンリー・キューブリック」監督のマッド・サイエンティストが活躍する映画『博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか』をパロったタイトルもイイですね。
ちょっと軽い作品を読みたくて、「清水義範」作品を選択… 「清水義範」作品は前回何を読んだか記憶がないくらい久しぶりですね。
-----story-------------
ペットボトルをアッという間に分解する“ポリクイ菌”。
透明人間の鍵を握る素粒子“ミエートリノ”。
ついに出来た(?!)不老長寿の妙薬。
はたまた1万年後の考古学座談会… マッド・サイエンティストたちの可笑しくもかなしい大発明の数々!
得意のパスティーシュやパロディの手法を駆使し、科学的蘊蓄を注ぎ込み、かつ笑いを追求した会心の連作集。
発想のヒネリ技に思わず噴き出す、傑作エンターテイメント。
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本作品には以下の九篇が収録されています。
■プロローグ――史上最大の発明
■文明崩壊の日
■袁孫の発明
■異形のもの
■鼎談 日本遺跡考古学の世界
■グリーンマン
■半透明人間
■野良愛慕異聞
■見果てぬ夢
いやぁ… 面白かったです、、、
それぞれの作品自体も愉しいのですが、各作品に登場する科学者(マッド・サイエンティスト)が、とても魅力的に描かれており、その魅力に惹きこまれ、どんどん次の作品が読みたくなる感じの一冊でした。
久しぶりに活字を読みながら笑えましたね… 『プロローグ――史上最大の発明』で、本書への期待が膨らみます。
そして、本編… 特に面白かった作品を紹介します。
『文明崩壊の日』は、ペットボトルを分解する細菌“ポリクイ菌”の発見… そして、“ポリクイ菌”が変異し、プラスチック容器一般のポリ塩化ビニールやスチレンブタジエンゴムを分解する細菌まで登場することにより、石油化学系のゴミ処分に確革新をもたらす、、、
はずだったが、“ポリクイ菌”が空気中を浮遊し始め、石油系合成樹脂を分解し尽してしまい文明が崩壊するという物語。
便利な発明も、使い方次第ということですかね。
『袁孫の発明』は、古代中国の唐の時代を題材にした発明家「陶末袁孫(とうまつ・えんそん)」(≠トーマス・エジソン)の珍発明の数々が紹介されますが、発明のパロディの連続で、面白くて可笑しくて、笑いを我慢できませんでした。
時折登場する漢詩が、これまた抱腹絶倒モノ… くだらない発明と合わせて、笑わせてもらいました。
『鼎談 日本遺跡考古学の世界』は、1万年後の研究者たちが日本遺跡について語る座談会。
考古学って、研究者の主観や思い込みが、歴史を作ってしまうんだなぁ… と感じさせられました。
「小松左京」のSF小説『日本沈没』や東京都庁、吉野ケ里遺跡を巧く使ってありますね。
『半透明人間』は、人間の見るという機能は、素粒子“ミエートリノ”が脳に働きかけることによって認識を促されている… という新発想のもと、人間を透明にするのではなく、“ミエートリノ”を抑えることにより、見えなくするという発見。
この発想は、なかなかできないですよねぇ… 愉しみつつ、感心しながら読みました。
『野良愛慕異聞』は、アイボ等の愛玩用ロボットの行く末を予言したような作品。
現在のペットブーム、そして飽きられたり、増えすぎて捨てられるペットたちのことを考えると、実際に似たようなことが起きそうです。
『見果てぬ夢』は、不老を実現する大発見をした研究者の物語なんですが… 発見がちょっと遅くて、結局、役に立ってないという物語。
凄い発見であっても、タイミングを逃してしまうと、効果がなくなってしまうということですね。
久しぶりにSF(パロディですが… )作品を読みましたが、とても愉しめました。
「スタンリー・キューブリック」監督のマッド・サイエンティストが活躍する映画『博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか』をパロったタイトルもイイですね。
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