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『にんげん住所録』 高峰秀子

2018年02月05日 21時25分00秒 | ■読書
「高峰秀子」のエッセイ集『にんげん住所録』を読みました。


「高峰秀子」作品は昨年10月に読んだおいしい人間以来ですね。

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大切な人々とのかけがえのない思い出

「小津先生」と行った御茶の水、「クロサワ」が手の甲に置いた「蚊」「美智子妃」からの一筆など、極上の思い出を端正な語り口で綴った一冊
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「高峰秀子」が、かけがえのない想い出… 「小津安二郎」と行った「お茶の水」「黒澤明」が手の甲に置いた「蚊」「木下恵介」が胸ポケットから取り出した一枚の写真、「佐藤栄作」夫人の「寛子さん」からの電話、そして「美智子妃」より思いがけぬ一筆など、大切な人々とのとっておきの記憶を、端正で歯切れのよい語り口で綴るエッセイ集です。

 ■あなた食べます
 ■店仕舞
 ■もうすぐ春です
 ■住所録
 ■人間スフィンクス
 ■クロさんのこと
 ■老いの花道
 ■私だけの弔辞
 ■私のご贔屓・松竹梅
 ■たけしの母と秀子の母
 ■栄作の妻
 ■五重塔と西部劇
 ■美智子さまへのファンレター
 ■呼び名
 ■身辺あれこれ・年金化粧
 ■私の死亡記事「往年の大女優ひっそりと」
 ■あとがき


『私のご贔屓・松竹梅』で、「沢木耕太郎」作品の愛読者で、自分がテレビ局のCMスポンサーなら「スカッと爽やか耕太郎」というキャッチフレーズで登場してもらいたいと思っていたことと、自らの死亡記事を書いた『私の死亡記事「往年の大女優ひっそりと」』が印象的でしたね… 結果的に本作が遺作となってしまったんですから、ご自身の死を意識して書かれたんでしょうね、、、

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女優・高峰秀子さんが三ケ月ほど前に死亡していたことが判明した。
生前「葬式は無用、戒名も不要。人知れずひっそりと逝きたい」と言っていた。
その想いを見事に実践したようだ。
彼女は十八歳の時、盲腸炎の手術を受けて以来、その死までの数十年間、医師、病院の手を煩わすことは全くなく、健康保険証には一字の記載もなかった。
故に死因は不明。
死亡診断書を認めた医師は「病名はわかりません。強いていえば天寿でしょうね」と言った。
昭和五十四年にスクリーンを退いたが、その死に至るまで多くのファンの親切と厚意に支えられ、高峰節といわれた達意の文章で随筆集を重ねてファンに応えた。
「死んでたまるか」という文章も書いたが、相手が天寿では以って瞑すべし、しあわせな晩年であった。

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これが全文です… 実際はひっそりと亡くなることはできなかったようですが、幸せな晩年を過ごされたんでしょうね。

亡くなられたのは残念ですが、柔らかでユーモア溢れている文章は残りますからね… これからも時々、読ませてもらおうと思います。


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