日曜のグランプリ・レース有馬記念まで一週間となりました。今年はダービー馬や菊花賞馬が出走しないので、オールスターそろい踏みというわけにはいきませんが、3歳で天皇賞を制したイクイノックス(皐月賞・ダービーともに2着)が出てくるので、古馬勢とどんな戦いを見せてくれるか楽しみです。
3歳は他にも2頭出走予定ですが、今年の3歳馬は、私見ながら、けっこう強いと思っています(ひょっとすると3着以内に2頭入るかもしれません)。というのも、4歳の雄であるエフフォーリアやタイトルホルダーらと単純に持ち時計で能力比較をすると、3歳のイクイノックスの方が優勢に映るからです。イクイノックスとエフフォーリアは3歳時に同じ臨戦過程を踏んでいるので、タイトルホルダーや今回出走しないシャフリヤールも含めて、レースタイムと上り時計を比べると、こうなります(上段が去年)。
<皐月賞>
エフフォーリア 2分00秒6 36秒7 ※稍重
タイトルホルダー 2分01秒1 37秒5 〃
イクイノックス 1分59秒8 34秒6 ※良
<ダービー>
シャフリヤール 2分22秒5 33秒4 ※良
エフフォーリア 2分22秒5 33秒4(以下同じ)
タイトルホルダー 2分23秒1 34秒3
イクイノックス 2分21秒9 33秒6
<天皇賞秋>
エフフォーリア 1分57秒9 33秒2
イクイノックス 1分57秒5 32秒7
シャフリヤール 1分58秒1 33秒6
エフフォーリアは春の大阪杯で大敗してからすっかり調子を崩してしまい、これが宝塚記念6着以来の復帰戦となりますし、タイトルホルダーも極悪馬場の凱旋門賞を激走した後のレースで、海外遠征疲れがどう影響するか、ともに体調面で疑問符が付きます。その点、イクイノックスは昨年のエフフォーリアと同じで、秋の初戦で天皇賞を勝って、有馬記念まで8週間、余裕のある調整をしてきたはずです。イクイノックスに利があると考えるのが当然です。
でも、そんな机上の空論では済まないのが競馬のおもしろいところです(イクイノックスも中山よりは東京向きの馬だという感じはしますし)。次回はそのあたりを含めて検討します。