元ヤクザの松下に呼び出されて高架下に会いに行った徳吉(松田優作)は、後ろから別の男に殴りつけられ気を失う。
気がつくと自分の拳銃を握っていて、そばには松下が4発も撃たれて死んでいた。
徳吉の容疑を晴らすべく、黒岩(渡哲也)たちが徳吉に恨みをもっていそうな前科者を調べるうちに、
彼が逮捕して4年の実刑を食らった八代というタンクローリーの運転手が浮かんだ。
松下殺しの現場でもタンクローリーが目撃されていたのだ。
八代とは別の容疑者宅を家宅捜索する3人。
サル(峰竜太)とジン(神田正輝)は、あまりにずさんなガサ入れでトクさんから叱られる。
トクさんが指摘した場所から次々と怪しいものが見つかり、戸惑いつつも「見たんだけど」と言い訳する後輩たちw
のちに西部署と七曲署のお笑い担当刑事として人気を博すおふたりの、片鱗をうかがわせる場面です。
八代が事件当時いっしょにいたというアリバイを証言した水商売の女が、実は八代に脅されて嘘をついていたことが判明。
それを吐かせるトクさんは女に馬乗りになって何度も叩いたりして乱暴ですが、女もトクさんを「ばかやろう」と何度も罵り負けてません。
この女性、突然押し入ってきた徳吉に着替え中の下着姿を見られても、悲鳴をあげるどころか無くなったストッキングを探すことに夢中という
なかなか胆の据わったキャラで面白いです。
アリバイが崩れた八代を探す徳吉とジンの車をタンクローリーがずっとついてきた。
八代の車のナンバーではなかったが、実は八代が同僚の車と交換していたことがわかる。
課長からナンバーを聞き、ついてくるタンクローリーを確認するトクさんの横顔がカッコいい。
そして、トクさんから注意を促されふりかえるジンが一瞬きょとんとしているのがかわいい。
ついに八代が牙をむき襲いかかってくる。
タンクローリーに追突されボロボロの覆面車での公道でのカーチェイスや、助手席のドアが外れた車で空き地で何度も衝突する一連の
スタントを、優作さんと神田さんが実際にやっているのが驚きです。
時々後部座席に乗っているカメラマンさんが映ったりしてw、臨場感がより高まります。
ついに炎上する覆面車。走って逃げるふたりですが、ジンの後ろを走るトクさんとの間が一定の距離のままなので、
神田さんも実はけっこう足が速いのでは?と思いました。
周りを住宅が囲む空き地に逃げ込んだ八代はタンクローリーからガソリンを流し、火をつけると脅す。
黒岩が背後からタンクローリーの屋根に上り、八代の隙をついて襲いかかる。
すかさず徳吉が八代に飛び蹴りをくらわし、あとはもうボコボコに!
渡さんのアクションもさすがだし、優作さんの腕と脚の長さに改めて驚かされるアクションは痛快です。
カースタントでアドレナリンが出まっくったのか、珍しく興奮気味のジンも八代に殴りかかりますが、
脚を怪我したせいかヘロヘロですw
とくに劇中怪我をしたという設定でもなかった気がするので、神田さん自身が脚を痛めたのかも。
おなじみ、現場からみんなで帰る場面。
主題歌を歌いながら渋く歩く黒岩さんのうしろで、丸さん(高品格)がジンの身体を支え、
坊さん(小野武彦)がジンの頭をパコンとはたいた後に、わしゃわしゃと撫でているのがツボです。
先輩たちと談笑するジンの笑顔がとても自然で、私は神田さんがもうカメラが回ってないと思って
素でしゃべってるんじゃないかと睨んでおります(失礼)。
【本日のラストシーン】
多摩川を夕日に向かって歩く黒岩軍団のみなさん。
画的には素敵なのですが、そっちいくと城西署のある渋谷と逆ですよー(しかも遠い)。
もしかしたら調布の石原プロに帰るのかもしれません。