あきる野市地域包括支援センター協力・あきる野在宅支援センター主催の
介護教室~「うつ」と上手に付き合おう~の研修会があきる野在宅福祉センター
で行われたので「ふきのとう」の仲間と一緒にいきました。
~高齢者に見られる「うつ」とその対処方法~
「うつ」には
大うつ病・・・「そう」と「うつ」が周期的におこる(生まれつき 0.5%)
抑うつ状態・・・誰もが発生しやすい(25%~30%)
”精神科医の高齢者「うつ」の問診ポイント”
① 抑うつ気分 :十分な理由なく=過度に憂鬱だ・悲しい
② 自責感 :私が悪い、取り返しの付かないことをしてしまった(自殺が多い)
③ 意欲減退:何もする気にならない、やたらにけだるく動けない(なまけ者と勘違いする)
④ 歓びの喪失:好きだったことも面白くない、楽しめない。
⑤ 不安・焦燥:獏たる不安、焦り、イライラ等
ひどくなるとじっとしていられなくなったり、のたうち回ったり。
自殺の引き金になることもある。
⑥ 思考制止:頭が働かない、考えが進まない(運動制止)・・・やや重症
⑦ 微小妄想:心気妄想(なおらない病気)、貧困妄想、罪業妄想(自責感膨大)・・・重症
⑧ 希死念慮・自殺企図:中等症でも頻繁に認められる
(死ぬ・考え)(かかり始めと直り際が多い)
⑨ 生物学的兆候:食欲不振(体重減退)、早朝覚醒型睡眠障害、性欲減退
⑩ 日内変動:大抵は「朝、悪い」午後になると楽、夜は普通に近い
(起きようとしても起きられない状態)
⑪ 身体化症状:頭痛、腹痛、腰痛、嘔気、嘔吐、下痢、微熱等
※仮面うつ病に注意すること(内面的に出る人)
”精神療法の基本”
精神療法(接し方)の基本・根本は ①受容 ②支持 ③保証の3つです。
①「傾聴と共感」です。気持ち、苦しさを解ってあげること。
②「見守りとアドバイス」サポートであって”支持”は禁忌です。
「困ることがあったら何でも言ってね」
「仕事・家事は大丈夫だから安心して治療に専念してね」
③「治ることの保証」です。医師も「大丈夫ですよ」「よくなりますよ」等
と声を掛けます。
「必ず良くなるから病気だから大丈夫」「先生に任せておけば心配ないですよ」
”原因と誘因(引き金・キッカケ)”
脳内のホルモン状態のレヴェルまでしか判っておらず、根本的原因は未だ
解明されていない。 (セロトニンの量が少ない)
誘因
① 急性ストレス・・・戦争や難民から、引越、夫婦喧嘩(神経性うつ)
② 慢性ストレス・・・日々の緊張や疲れの蓄積(疲労性うつ)
③ 脳へのダメージ・・・脳挫傷から萎縮まで
(脳梗塞など脳にダメージを受けるとなりやすい)
・・・年を取る程うつを起こし易い(萎縮・微小梗塞)
”サインと受信のタイミング”
★ サインは「精神科医の問診のポイント」に記した通り。
★ 受診のタイミングは、早ければ早いほど良い(治り易い)
本人が病気だと納得しない場合
「では、健康診断を受けにいきましょう。それで何もなければ、これ以上
無理に勧めませんから」・・・本人が納得するような説得を工夫する。
「病識」・・・自分が病気であると認識
「病感」・・・なんだか変だと思う
(過労でも「うつ」になり実感と知識が違ってしまい病感と思っても病識がもてない)
”予防と治療”
予防は「誘因」をさけること
慢性ストレスを溜めないように発散すること
治療 安静・抗うつ剤(安定剤)・精神療法・安静 すること
受診する時は精神科=心療内科を選んで見て貰いましょう。
秋留台病院の院長先生はこの専科だそうです。
「うつ」は誰にでもなりやすいのでなるべくストレスを溜めないよう
心がけて楽しく生活しましょう。