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この数日かけて、アニメ 「アルプスの少女ハイジ」 を見てたんだよ。
うーん、確かに名作だと思う。
現地取材を行ったという、背景の美しさ。
風習や生活もリアルに表現されてる。
子供向けのアニメのはずなのに、主要登場人物の子供は、ハイジ、ペーター、クララの、たった三人。
それも、最初はハイジとペーターの二人で、中盤はハイジとクララ。
クライマックスでようやく三人がそろうという。
この子供たちのまわりを固める、おとなたちが、じつに存在感があってねえ。
それぞれ欠点やら価値観の違いはあるんだけど、みんな良識ある 「良いおとな」 なんだなあ。
子供に活躍をさせることに重心を置くと、おとな不在の作品になるんだよね。
作品の勢いや、自由さのために、それも仕方ないかと思うけどね。
でもだから、古風な、良心的な 「ハイジ」 は、逆に新鮮だったわー。
原作ではもう少し宗教的な文章が多かったなあ。
アニメのペーターのほうが、オトコらしくて好きだなあ。
有名な、「立った、立った、クララが立った」 のシーンは、パロディでよく使われるんだけど、ちゃんとアニメで見ると、泣けます、やはり。
クララが、突然奇跡的に立って歩いたのではなくて、少しずつ、一生懸命努力し、挫折し、希望と絶望を繰り返して頑張って、ついに、…という過程も納得できます。
せりふも、人物の性格描写も、たいへんていねいに作られていて、なるほどー、確かにこれは、「名作」 と呼ばれるにふさわしいですー。
はー、見た目はシンプルなキャラクターだけど、泣かされました。